サービス業の組織がISO45001を構築する場合、「危険源の特定のイメージが湧かない」という方が意外と多いです。

そこで、今回は、「フィットネスクラブ」について、危険源や法規制の事例を挙げてみたいと思います。

 

《フィットネスクラブにおける危険源の事例》

a. 運動器具の不適切な使用:

ウェイトトレーニング機器やカーディオマシンの誤った使い方による怪我。

 

b. 滑りや転倒:

プールエリアやシャワールーム、汗や水が床にこぼれたエリアでの滑りや転倒。

 

c. オーバートレーニング:

過度のトレーニングによる筋肉の痛みや急性損傷。

 

d. 感染症の拡散:

機器や更衣室での不十分な衛生管理による感染症のリスク。

 

e. 熱中症や脱水:

高温のエリアや適切な水分補給がない場合の熱中症や脱水。。

 

《危険源に対する管理策の事例》

a. 運動器具の安全対策:

利用者への適切な指導と教育、器具の定期的なメンテナンスと安全確認。

 

b. 滑りや転倒防止策:

滑り止めマットの使用、床の定期的な清掃と乾燥、適切な照明の確保。

 

c. オーバートレーニング防止:

トレーナーによる適切な運動計画の提供、休憩と回復の重要性の啓発。

 

d. 感染症対策:

機器や施設の定期的な消毒、衛生管理の強化、利用者への衛生指導。

 

e. 熱中症や脱水防止:

クラブ内に十分な飲料水の提供、気温管理、熱中症の危険性に関する情報の提供。

 

《フィットネスクラブに関連する法規制の事例》

a. 労働安全衛生法(労安法):

労働者の安全と健康を確保するための基本法律です。フィットネスクラブでは、従業員の作業環境の安全性の確保、安全衛生教育の提供、適切な保護具の提供、緊急事態対応計画の策定などが要求されます。

 

b.労働基準法:

労働時間、休憩、休日、残業などに関する労働条件の基準を定める法律です。フィットネスクラブの従業員も、この法律に基づいて適切な労働時間の管理や休息の確保が求められます。

 

c.消防法:

火災予防と対応に関する法律です。フィットネスクラブでは、特に火災予防措置や消防設備の設置と維持、定期的な消防訓練が重要です。

 

d.健康増進法:

公共の場における受動喫煙の防止など、健康増進に関連する法律です。フィットネスクラブでは、喫煙エリアの設置や禁煙ポリシーの実施が求められます。

 

e.建築基準法:

フィットネスクラブの建物の安全基準に関する法律です。耐震基準、避難経路の確保、建物の安全性などが規定されています。

 

《フィットネスクラブの緊急事態想定と対応手順の事例》

a. 運動器具による怪我:

怪我が発生した場合、速やかに応急処置を施し、必要に応じて医療機関への受診を勧める。

 

b. 滑りや転倒事故:

事故が発生した場合、直ちに応急処置を行い、状況に応じて医療支援を要請する。

 

c. オーバートレーニングによる怪我:

急性損傷が疑われる場合、速やかに医療機関での診察を勧める。

 

d. 感染症の疑い:

感染が疑われる場合、関連する医療機関への報告と隔離措置を講じる。

 

e. 熱中症や脱水症状:

症状が見られた場合、直ちに涼しい場所へ移動し、水分補給を行い、必要に応じて医療機関への受診を勧める。。

 

以上が、「フィットネスクラブ」におけるISO45001に基づく危険源、危険源に対する管理策、法的及びその他の要求事項、緊急事態の想定と対応手順に関する一部の事例です。

マネジメントシステム構築や審査、指導の際の参考になれば幸いです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ890号より)

 

【好評発売中!】

『できるビジネスマンのマネジメント本』(玄武書房)

https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/

 

【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓

(パソコンでアクセスしている方)

http://www.mag2.com/m/0000218071.html

(携帯でアクセスしている方)

http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html

Twitter:https://twitter.com/ariga9001