2024年5月10日付の毎日新聞が、

『お試し感覚が魅力? 55歳以上の「スキマバイト」登録が1年で倍増』

という見出しの記事を報じていました。

以下にこの記事を要約し、考察しました。

 

《毎日新聞記事の要約》

多くの業界で人手不足が深刻化する中、短時間や数日だけといった都合の良い時間帯で働く「スキマバイト」が注目を集めています。

バイト紹介アプリ「Timee(タイミー)」を運営する会社「タイミー」(東京)によると、特に55歳以上の利用者がこの1年で倍増したということです。

 

タイミーに登録している55歳以上の利用者は、2024年3月時点で約38万人に達し、前年同月に比べて約2.1倍増えました。

タイミーが55歳以上のユーザーに「働き先で長期就業の打診を受けたことはあるか」と尋ねると、約49%が「はい」と答え、スキマバイトが契機で就業先からスカウトされるケースが多いようです。

 

実際にどのような職種で働いたかという問いでは、軽作業が最も多く68%を占め、続いて飲食(45%)、ホテル(22%)、接客(22%)の順に人気がありました。

比較的体力を使わない作業や接客を伴う仕事が特に人気です。

 

働く理由について複数回答で尋ねたところ、「生活費を補うため」(71%)、「空き時間を有効活用するため」(60%)が最も多く、「これまで働いたことのない業種を経験してみたい」(38%)という回答も目立ちます。

65歳以上に限定すると、「適度に体を動かして健康維持を図るため」といった、健康に配慮する意見も見られました。

 

タイミーは55歳以上のスキマバイトの人気について、「働く時間や場所、内容が選べる選択肢の広さが支持されているのではないか」と分析しています。シニア層の新しい働き方として、スキマバイトがさらに注目されるでしょう。

(記事の要約、ここまで)

 

《筆者の考察》
〈55歳以上の中高年にスキマバイト登録者が増えている理由〉

毎日新聞の記事で説明されていましたが、スキマバイト登録者が増加している理由をまとめました。

1)生活費を補う必要性:
 55歳以上の多くの人が、生活費の補填のために働き続ける必要があります。年金だけでは不十分な場合や予想外の出費があった場合、収入の補完が重要です。

 

2)柔軟な働き方:
スキマバイトは、時間や場所、業務内容を自分の都合に合わせて選べるため、家庭や健康を考慮しながら働けるのが魅力です。短期間で済む仕事や自宅近くでの勤務ができるため、定年後の中高年が負担を感じずに取り組めます。

 

3)経験の活用と新しい挑戦:
軽作業や接客など、今までの経験を活かせる仕事だけでなく、新しい分野に挑戦できる機会も提供されます。これにより、自身の経験を活かしつつ、新しいスキルや知識も得られるので、多くの中高年にとってやりがいのある仕事となっています。

 

4)健康維持の目的:
65歳以上の層では、適度に身体を動かし健康を維持するために働くという意図が強いです。働くことで心身ともに充実感を得られ、生活にリズムが生まれます。

 

〈スキマバイトが社会に果たす役割と将来性、懸念される点〉
少子高齢化で、あらゆる業界が、人材不足傾向です。
スキマバイトが社会に果たす役割等を考察しました。

 

「社会的役割」

1)人手不足の解消:
少子高齢化の影響で多くの業種で人材不足が続いている中、スキマバイトは即戦力の人材を迅速に供給し、企業の運営を支えます。これにより、特に季節変動やピーク需要に対応しやすくなります。

 

2)多様な雇用機会:
年齢や性別に関係なく、多様な人々が自分に合った働き方を見つけられます。シニア層や女性、若者にとっても、正社員以外の柔軟な雇用形態を提供します。

 

「将来性」

1)シニア層の増加:
シニア層の人口増加と雇用意欲の高まりにより、スキマバイトのニーズは今後も高まる見込みです。スキルや経験を持つシニア層を雇用できるメリットが認識されるでしょう。

 

2)テクノロジーの発展:
アプリなどのプラットフォームを活用することで、スキマバイトの利用がより簡単で効率的になるため、将来の利用者拡大が期待されます。

 

「懸念点」

1)雇用条件の安定性:
短期雇用の特性上、賃金や福利厚生などの面で安定性が低く、長期的な雇用保険や社会保障の適用が難しい場合があります。

 

2)質の確保:
スキマバイトはその性質上、従業員の質のばらつきや、職場とのミスマッチが発生しやすく、これらを管理する仕組みの改善が求められます。

 

総じて、スキマバイトは労働力不足の現代社会において不可欠な存在となりつつあります。今後は、柔軟性と安定性のバランスを取ることが重要です。

 

個人的には、私の場合、30代で独立したので、年金は、いわゆる「2階建て」部分が少なく、「長生き」を前提に考えると、老後不安から、「もう少し現役で頑張ろう」と思います。

しかし、若い頃のように「仕事の苦労は買って出ろ」の精神は減退し、ストレス耐性が弱くなっているので、生活レベルをサイズダウンする選択をすれば、「サラリーマンをしていた場合の定年まで」働けば、もういいかな、という想いもあります。
しかし60歳、あるいは、65歳から「完全隠居」は、社会との繋がりが薄れ、頭の回転も急激に落ちるでしょうから、「軽作業、かつ、労働環境の良い職場」なら、「現役時代に経験ができなかった仕事への好奇心」と「年金の足し」に週数回の労働をしたい、と思います。

 

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