個人的には、品質マネジメントシステム(ISO9001)の審査やコンサルティングに関わるようになって、久しい。
ISO9002が規格としてあった大昔は、サービス業においては、「設計開発のないISO9002」を選択する組織ばかりでした。
ISO9001になってからもしばらくは、「適用除外(適用不可能)」ばかり。
最近では、「サービス業における設計・開発」の考え方が世の中に浸透し、そのようなケースは少なくなりました。
今回は、「旅行代理店」についての「製品・サービスにおける設計・開発」の事例を挙げてみたいと思います。
1)カスタマイズされた旅行プラン:
顧客の要望に基づき、オーダーメイドの旅行プランを設計。顧客の興味や旅の目的に合わせて選ばれた観光地やアクティビティを提供。
2)エコツアー:
環境に優しい観光地やアクティビティを中心にした旅行プランの開発。自然や地域社会の持続可能性を尊重するコンセプトを取り入れる。
3)アクセシビリティ対応:
車椅子使用者や高齢者など、特定のニーズを持つ顧客のためのアクセス可能なツアーや宿泊施設の選定。
4)VR体験サービス:
目的地のVR体験を提供し、旅行前の下見や興味を喚起するための新サービスを開発。
5)ローカル体験ツアー:
地元の文化や生活を深く体験するためのツアーの設計。地元の人々との交流や伝統的な活動への参加を取り入れる。
6)季節限定ツアー:
各季節の特色やイベントを取り入れた旅行プランの開発。
7)安全対策:
現地の安全情報をもとに、安全対策や緊急時の対応手順を設計。
8)オンライン予約システム:
顧客の利便性を考慮し、直感的なオンライン予約・支払いシステムの開発。
9)マルチリンガルサポート:
多言語対応のガイドや情報資料を提供するサービスの開発。
10)持続可能なツアー:
地域社会の経済を支援するためのツアーの設計、例えば地元の職人や農家との交流を中心としたツアー。
11)旅行保険の組み込み:
顧客の安全と安心を保障するため、旅行保険をパッケージに組み込むサービスの開発。
12)フィードバック収集:
顧客からのフィードバックを収集し、それをもとにサービスの改善や新しいプランの開発を行う。
13)健康やウェルネスに焦点を当てたツアー:
健康やリラクゼーションを目的としたスパや瞑想のツアーの設計。
14)テーマ別ツアー:
映画や本の舞台になった場所を巡るツアーや、特定の趣味・関心(例:写真、美食、ハイキング)に特化したツアーの設計。
15)エデュケーショナルツアー:
学習を目的としたツアーの設計、例えば歴史や芸術、自然に関する専門家によるガイド付きツアー。
これらの事例は、旅行代理店が顧客の要求や期待に応えるため、また業界のトレンドやニーズに対応するための製品やサービスの設計・開発の取り組みを示しています。
ISO9001の基準に従い、これらのサービスや製品を提供する際は、品質の確保、顧客の要求への対応、継続的な改善が求められます。
◆品質の確保:
旅行代理店は、提供する各ツアーやサービスが高品質であることを確保するために、定期的なレビューやモニタリングを行い、必要に応じて改善策を実施します。
◆顧客の要求への対応:
ISO9001の規格に基づき、旅行代理店は顧客からのフィードバックを真摯に受け止め、それを基にサービスの改善や新しい製品の開発に取り組みます。
◆継続的な改善:
市場の変動、顧客の変化するニーズ、新しい技術の導入など、様々な外部要因に柔軟に対応しながら、サービスの質を継続的に向上させるための取り組みを行います。
これらの製品及びサービスの設計・開発の事例は、旅行代理店がISO9001の要求事項に沿って、品質管理体系を確立し、それを維持・向上させるためのアプローチを示しています。これにより、旅行代理店は顧客満足度の向上、業績の拡大、そして業界での競争力の強化を図ることができるでしょう。
以上が「職業紹介・労働者派遣業」に関する「製品・サービスの設計・開発」の事例です。
マネジメントシステム構築や審査、指導の際の参考になれば幸いです。
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