2024年3月18日付けの時事通信社が、

『米テスラ、株安止まらず 直近ピークから5割下落 EV市場減速』

と題した記事を報じていました。

以下にこの記事を要約し、考察します。

 

《記事の要約》

2023年夏以降、EV市場の減速懸念などにより、テスラ株が約50%下落し、かつての栄光を失いつつある状況が見受けられる。

2023年のテスラの世界販売台数は約181万台で前年比4割の増加を記録し、株価も年初の100ドルから7月には300ドル近くまで急上昇した。

しかし、2024年の販売成長が前年を大きく下回る可能性が示され、投資家の期待は急速に冷え込んだ。

現在の株価は160ドル近辺にとどまり、米メディアからは「もう『壮大』ではない」と評されている。テスラの今年の成長見通しには具体的な数字が示されず、先行きの不透明感が株価下落の一因となっている。さらに、トランプ前大統領が再び大統領になる可能性も株価を下げる要因の一つと見られている。

 

この状況の中、テスラは現行モデルより低価格な新モデルの投入に注力し、2025年後半には「革新的な新製造技術」を用いた次世代低コスト車の生産を開始する計画を推進している。

しかし、それまでは業績や株価にプラス材料が少ないと見られ、当面は厳しい状況が続く見通しである。

(要約、ここまで)

 

なぜ、テスラ株は急激に下落しているのか、EV車に関する懸念点などを以下にまとめてみました。

1)市場の減速:
世界的なEV市場は成長の鈍化を見せており、テスラなどの株価も下落している。この減速の背景には、EVに対する購入支援金の見直しや、特に日本での政治的な問題も含まれています。

 

2)EVのデメリット:
加速性や静粛性が魅力とされるEVですが、歩行者の安全性、環境負荷、故障時の高額な修理費、バッテリー寿命など、多くのデメリットが存在します。特に、バッテリー技術の進歩が消費者の期待に達していないことが、EVの普及を阻害しています。

 

3)バッテリーの問題:
EVの問題の大部分はバッテリーに起因しています。短い航続距離、長い充電時間、高い製造コスト、低温特性の悪化、環境負荷など、バッテリーに関する課題が数多く存在します。

 

4)再販価格の低さ:
EVの再販価格が非常に低いことも、消費者にとって大きな障壁です。再販価格が低いことは、新車購入時のコスト面での不利益に繋がります。

 

5)ハイブリッド車の優位性:
日本でEVブームが起こらなかった理由の一つとして、ハイブリッド車の普及が挙げられます。ハイブリッド車は現時点での最適解として認識されており、EVに対するニーズを抑えています。

 

以上のように、EV市場が直面している課題として、政治的・経済的な要因、EVのデメリットとバッテリー技術の問題、ハイブリッド車との競合などが挙げられます。
これらの課題は、EV市場の今後の成長に大きな影響を与える可能性があるでしょう。

そもそも、環境面に関しても、「EV車」自体はエコであっても、電気を作り出す過程を含め、「電気自動車のライフサイクル」で考えれば、全くエコではありません。

トヨタつぶしなど色々な思惑が本音にはあると思いますが、現状は、EVに急速にシフトしようとしたEUは政策的に誤ったと言えるでしょう。
 

 

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