以下は、2024年2月17日付けの共同通信社の記事です。

《共同通信社の記事を引用》

 従業員の会社に対する貢献意欲、愛着を表す言葉「エンゲージ」に関する米調査会社ギャラップのリポートで、貢献したいと思っている従業員の割合が日本は2022年で5%にとどまったことが2月17日、分かった。

4年連続の過去最低水準。世界平均は前年比2ポイント上昇の23%と、2009年の調査開始以降の最高を更新し、日本との格差が拡大した。

 調査担当者は、長年の終身雇用制度が日本の低水準の一因と指摘し「従業員は変化の少ない職場に閉塞感を抱いている一方、会社を辞めることも難しいと感じている」と分析した。

 調査は固定電話と携帯電話を通じて、22年6月9日〜8月4日に実施した。

(記事の引用ここまで)

 

《日本人の会社への貢献意欲が世界平均と比較して低い理由》(私見)

一般論ですが、日本人の会社への貢献意欲が世界平均と比較して低い理由は、以下の5つの点が上げられると思います。

 

1)終身雇用制度の影響:
日本の伝統的な終身雇用制度は、安定性をもたらす一方で、従業員が同じ職場で長期間働くことによる閉塞感や刺激の不足を引き起こしています。
変化の少ない環境は、新しい挑戦や成長の機会を求める意欲を削ぎ、従業員が自分の仕事に対して積極的に貢献しようという気持ちを低下させる可能性があります。

 

2)キャリア成長の機会の欠如:
日本の企業文化では、年功序列や上下関係が強く、若手従業員が自身の能力を発揮しにくい環境が存在します。
キャリア成長への明確な道筋が見えにくいため、従業員は会社への貢献を通じて自己実現を果たすモチベーションを感じにくくなります。

 

3)ワークライフバランスの問題:
日本ではまだまだ長時間労働が横行しており、プライベートの時間が十分に確保されないことが多いです。
このような労働環境は、従業員の仕事への熱意や貢献意欲を削ぐ原因となり、仕事以外の活動に対する関心を高めることが難しくなります。

 

4)コミュニケーションの欠如:
日本の職場では、上層部と一般従業員間のコミュニケーションが不足している場合があります。従業員の意見やアイデアが上層部に届きにくい環境では、自分の貢献が評価されないと感じ、モチベーションが低下します。

 

5)労働市場の流動性の低さ:
日本の労働市場は比較的流動性が低く、転職が難しいと感じる従業員が多いです。自分に合わない職場環境や仕事内容であっても、転職のハードルが高いために留まることを余儀なくされ、その結果、会社への貢献意欲が低下することがあります。

 

極めて、虚無的に捉えれば、殆どの人間は「生活のために仕事をしている」のが本音です。

生活の糧を得るプロセスとして、「自分やりたいことを仕事にしたい」、「社会に貢献したい」とは考えても、「会社に貢献したい」が一番にはならないと思います。

打算的に考えれば、「会社に貢献したい」は、創業家や会社の株式を保有している、あるいは、、会社の業績に貢献することで多額のボーナスや役員報酬が得られる・・・といった、最終的に自分に利益が戻ってくる場合でなければ、「会社に貢献したい」と、多くの日本人の価値観としては、思わない人が多いでしょう。

 

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