2024年1月23日に東北・上越・北陸新幹線の大宮駅近くで架線トラブルが発生しました。
この事故について、1月24日付の日テレNEWSの報道を以下に要約し、再発防止について、考察しました。
《日テレNEWSの報道の要約》
2024年1月23日、東北・上越・北陸新幹線の大宮駅近くで架線トラブルが発生しました。
このトラブルにより、およそ12万人に影響を及ぼし、283本の列車が運休となりました。
事故が発生した翌日の1月24日に、JR東日本は原因を「重錘ロッド」と呼ばれる装置の破断によるものと推定し、この装置が架線を支える重要な役割を果たしていると発表しました。
このトラブルにより立ち往生した北陸新幹線の車両は、24日午前3時半ごろに上野駅へ移動し、翌日の始発から東北・上越・北陸新幹線はほぼ平常運転に戻りました。
JR東日本は管内の同様の重錘ロッド約500箇所について緊急点検を行っています。
《重錘ロッドの緊急点検についての注意点》
◆徹底した点検:
重錘ロッドの損傷や破損に対する徹底した点検が必要です。特に、長期間使用されている設備や過去に破損歴のある箇所には特別な注意を払うべきです。
◆点検スケジュールの管理:
緊急点検が旅客サービスに影響を及ぼさないよう、点検スケジュールを適切に管理し、必要に応じて夜間や非営業時間に行うこと。
◆安全確保:
点検作業中の作業員の安全確保を最優先に考え、適切な安全対策を講じる。
◆透明な情報共有:
点検の進行状況や結果を透明にし、必要に応じて一般公開することで、利用者や関係者の不安を軽減する。
《新幹線の架線トラブルにおける再発防止策》
◆定期的な保守・点検の強化:
新幹線の架線を含むインフラの定期的な保守と点検を強化し、潜在的な問題を早期に発見・修正する。
◆先進技術の導入:
最新の監視技術や診断技術を導入し、設備の劣化や異常を迅速に検出するシステムの構築。
故障予測システムの開発: データ分析やAI技術を活用した故障予測システムを開発し、未然にトラブルを防ぐ。
◆緊急対応計画の見直し:
トラブル発生時の緊急対応計画を見直し、迅速な復旧作業と情報伝達の効率化を図る。
従業員教育の強化: 従業員に対する定期的な教育と訓練を強化し、トラブル発生時の迅速かつ効果的な対応能力を向上させる。具体的には、トラブルシューティングのプロトコル、安全管理、緊急時のコミュニケーションスキルなどに焦点を当てる。
◆関連機関との連携強化:
緊急事態発生時における対応を迅速かつ効果的に行うために、警察、消防、地方自治体など関連する機関との連携を強化する。
これにより、情報共有のスピードと精度が向上し、緊急時の対応がより効率的になる。
◆予備部品の確保:
重要な部品の予備を十分に確保し、トラブルが発生した際に迅速に交換できるようにする。特に、重錘ロッドのような重要な部品については、迅速な修理や交換が可能なように十分なストックを準備しておく。
◆利用者への情報提供の改善:
トラブルや運行状況に関する情報を利用者に迅速かつ正確に伝えることで、利用者の不便や不安を最小限に抑える。
これには、駅の案内表示、アプリやウェブサイト上でのリアルタイム情報の更新、緊急時の通知システムなどが含まれる。
これらの再発防止策を総合的に実施することで、JR東日本は新幹線の架線トラブルを効果的に防ぐことが可能になり、より安全で信頼性の高い鉄道サービスの提供が期待できます。また、これらの取り組みは、利用者の信頼を確保し維持する上で非常に重要です。
個人的には、「1985年の東北新幹線の開通以来、38年間にわたって交換されていなかった」という報道が気になります。
つまり、この重錘ロッドの耐久年数はどれだけなのか、JR東日本は、重錘ロッドを含め、鉄道施設や設備の計算された管理がされていたのか、と言う点です。
仮に、JR東日本が、ストックマネジメントやアセットマネジメントが確立していないとしたら、それこそ、今回の架線トラブルは、「氷山の一角」でしかないと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ891号より)
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