2024年1月2日の午後5時47分頃に発生した羽田空港のC滑走路に着陸した日航516便と海上保安庁のMA722固定翼機の衝突事故により、日航機の貨物室で犠牲になった「2匹のペット」を巡り、ネットで論争が起きています。

この「論争」をご承知の方も多いと思いますが、以下に、2024年1月4日付の産経新聞の報道を要約しました。

 

《記事の要約》

羽田空港で発生した日本航空機の事故において、貨物室に預けられていた2匹のペットが救出されなかったことが、X(旧ツイッター)で論争の対象となっています。

この事態に対し、一部では日航の対応に理解を示す声があるものの、ペットの客室輸送を求める声や、緊急時にはペットホテルへの預け入れが唯一の選択肢だとする意見も見られます。

日本航空によると、事故機ではペット2匹を貨物室で運搬しており、暗室でありながら客室と同じ温度管理を行っていたとされています。

 

X上では、ペットの救出が行われなかったことへの悲痛な声や、ペットの扱いに関して再検討の必要性を訴える投稿が見られます。

一方で、人命優先の観点からペットの機内持ち込みを禁止するべきだとする意見も存在します。

 

中堅航空会社のスターフライヤーは、2024年1月15日から国内線の全便で小型の犬や猫を客室に搭乗させるサービスを開始します。

これは国内の定期便で初の試みであり、2022年3月から北九州─羽田線で実施しています。しかし、スターフライヤーでも緊急時にはペットを機内に残す必要があり、酸素サービスの利用ができないこと、同意書の提出が条件となっています。このような背景から、ペットの扱いに関する議論が高まっています。

(記事の概要、ここまで)

 

個人的には、手荷物扱いで、ペットを機内に持ち込めたとしても、事故が発生したら、乗客は、「着の身着のまま」での脱出をフライトアテンダントさんから指示されるので、「別れが余計に辛い」ように思います。

 

この「論争」は、衝突事故による火災の発生で「2匹のペットが死んだ」ことに端を発していますが、「ペットを客室に持ち込むことができること」と「事故発生時にすべきこと・できること」を分けて考える必要があります。

その理由は、「乗客乗員379名は、全員脱出できて無事だったのに対し、ペットは焼け死んだ」という「かわいそう論(感情論)」が発端だからです。

 

自宅が火災になった際に、預金通帳や大事な家財道具、ペットを持ち出すことは「自己責任」ですから、自己判断や家族で決めておけばいいことです。

しかし、航空機や船舶、鉄道、バスなどの公共交通機関においては、「人命優先」で、「各交通機関が決めた手順」にしたがって、「機長や船長、車掌、運転士」の指示に従うのが原則です。

したがって、このような緊急時において、ペットは「貨物室か客室か」の違いだけであって、いずれにせよ、ペットを一緒に連れ出すことはできません。

 

ただ、日本の航空会社の場合は、スターフライヤーを除き、「ペットは貨物室で輸送」という規則になっているので、この点(ペットの客室輸送)については、「動物アレルギーなどがある他の乗客への影響」や「客室におけるペットの臭いや糞尿対策」が十分に可能であるのなら、今後、他の航空会社も検討の余地はあると思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ888号より)

 

【好評発売中!】

『できるビジネスマンのマネジメント本』(玄武書房)

https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/

 

【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓

(パソコンでアクセスしている方)

http://www.mag2.com/m/0000218071.html

(携帯でアクセスしている方)

http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html

Twitter:https://twitter.com/ariga9001