厚生労働省の人口動態調査によると、「不慮の事故」のうち、「食べ物が原因となった窒息死亡者数」(65才以上)は、年間で3500人を超えるそうで、そのうち80才以上は、2500人以上。
そのうち、4割以上が1月だそうです。
以下に2023年12月31日付の日刊ゲンダイヘルスケアの記事を要約しました。
《記事要約》
お正月は高齢者にとって食べ物を楽しむ特別な時期であり、中でもお餅は多くの人が楽しみにしています。
しかし、日刊ゲンダイヘルスケアの2023年12月31日付の記事によれば、この期間中に高齢者の間で発生する窒息事故には特に注意が必要です。
厚生労働省のデータによると、65歳以上の「不慮の事故」による窒息死亡者数は年間3500人を超え、その多くが1月に集中しています。特に、高齢の男性で事故が多発しており、これは高齢になると歯の機能や唾液量が減少し、飲み込む力が弱くなるためです。
餅の窒息死亡事故を防ぐためには、餅を食べないことが一番の策ですが、高齢者が餅を食べる場合は、1センチ以下に切り、汁物やお茶で喉を潤し、ゆっくり噛むことが推奨されます。
さらに、高齢者はお餅が腸内で固まり便秘を起こすリスクもあります。食道の収縮力の低下や胃の運動能力の低下により、お餅が小腸内で固まって腸閉塞を引き起こす可能性があります。
加えて、正月期間中は運動不足と食べ過ぎで便秘になりやすく、消化が悪い食材の多いお節料理もリスクを高めます。
このため、高齢者は自身の体の衰えを認識し、餅の食べ方に注意することが大切です。正月を病院で過ごすことのないよう、適切な対策が求められています。
(記事の要約、ここまで)
多くの人は、「できるだけ、加齢にあらがって、からだ年齢を維持しよう」と心がけていると思いますが、食べ物による窒息死の原因となる「唾液の量が減る」、「かむ力が弱くなる」といった「加齢によるからだの変化」があることを、認識して注意することが大事なんでしょう。
それにしても、「胃の運動機能の低下」が「食道の収縮力低下」により、「加齢で、餅が原因の便秘になりやすくなる」とは、驚きです。
月並みですが、「これまで以上に、よくかんで食べましょう」を自覚する必要があるのでしょう。
記事は「食べ物による窒息死」ですが、その他に、体力の衰えとともに、死亡リスクが高くなる不慮の事故例には、以下の事故があります。
《高齢者に多い不慮の事故例》
a. 転倒事故:
筋力やバランス能力の低下により、転倒のリスクが高まります。家の中でのつまずきや滑り、段差の誤認識が主な原因です。
b. 交通事故:
反応速度の低下や判断力の衰えにより、歩行中や運転中に事故に巻き込まれるリスクが増加します。
c. 熱中症:
高齢者は体温調節機能が衰えているため、高温環境下での活動が熱中症を引き起こすリスクを高めます。
d. 火災事故:
物忘れや注意力の低下により、火の取り扱いにおける不注意が火災を引き起こす可能性があります。
《高齢者が不慮の事故を減らすために取組むべきこと》
a. 住環境の安全確保:
滑りやすい床面の処理、手すりの設置、配線の整理など、転倒防止に向けた住環境の改善が重要です。
b. 歩行時の注意:
歩行時は適切な靴を履き、杖や歩行器の使用を検討すること。また、交通安全に対する意識を高めることが大切です。
c. 熱中症予防:
夏場は十分な水分補給を行い、適度な冷房利用や帽子を着用するなど、熱中症予防策を講じること。
d. 火の取り扱いに注意:
調理器具の自動消火機能の活用や、調理時の集中力向上など、火災事故を防ぐための意識と行動が求められます。
「加齢とともに衰えること」を自覚して、できるだけ「維持できるようにからだを鍛え、維持できないことについては、行動に気をつける」ことが大事なことを言うまでもありません。
ただ、私見ですが、これらの変化を、日々の生活の中で自然と自覚するのは、意外と難しいと思います。
多くの人が毎年受診する「健康診断」や「人間ドッグ」で、「体力面」(唾液量なども)や「記憶力や注意力」についての診断項目も入れて、加齢による経年変化を各自が自覚し、「衰え(老い)」を自覚し、意識した行動が取れるように、するべきではないかと思います。
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