30年近く、北海道小樽市にある道路案内標識の英語表記が間違っていた報道がありました。
全国ニュースにもなったこの問題について、小樽市は2023年12月7日未明に表記を正しく修正する作業を実施したそうです。
ご承知の方も多いと思いますが、このニュースは、小樽市にある小樽港への道路案内標識について、「港」の英語表記が「Port」ではなく「Poot」となっていました。
「poot」はアメリカの俗語で、「おなら」や「うんち」などを意味し、30年以上、誰も間違いに気づかず、そのままになっていたということです。
報道では、2023年10月頃に、市民から「標識の表示が間違っている」という指摘があり、標識の修正の準備を進めていて、12月7日の午前3時半ごろに修正したそうです。
小樽市は、この標識の表記の間違いを契機に、管内のすべての表記を確認したところ、誤表記は、この看板だけだったそうです。
一般論ですが、市役所が発注した道路標識の取付工事の完成検査は、以下の手順で実施されます。
《市発注の道路標識の検査の仕組み》
1)工事完了の通知:
工事を担当した業者は、工事が完了したことを市役所に通知します。この通知は書面や電子メールなどで行われることが一般的です。
2)検査の日程調整:
市役所は工事完了の通知を受け取った後、検査の日程を調整します。この段階で、市役所の技術担当者や、必要に応じて外部の専門家が検査に参加することが決定されます。
3)現地検査:
完成検査は通常、工事現場で実施されます。検査担当者は、設置された標識の位置、高さ、視認性、材質、固定方法などを確認します。また、工事が安全規則や法令に準拠して行われたかも評価されます。
4)不備の確認と是正:
検査中に不備が見つかった場合、業者に対して是正を求めます。これには再工事や調整が含まれることがあります。是正措置が完了するまで、検査は終了とはみなされません。
5)検査報告と承認:
検査が終了し、すべての基準が満たされたと判断された場合、検査担当者は報告書を作成し、市役所に提出します。市役所は報告書をレビューし、工事の完了と受け入れを公式に承認します。
6)文書の整理と記録:
工事の完了承認後、関連するすべての文書は記録として整理され、将来の参照のために保管されます。
つまり、工事を請け負った業者が実施する購入資材の受入れ検査や取付後の自主検査、発注者が立会って実施する完成検査で、「小樽港」の英語表記のミスについて、スルーされてしまったわけです。
30年以上前のことだと、当時の工事記録は残っていないかもしれませんが、なぜ、ミスが起きたのか、可能な範囲で、小樽市は、調査して欲しいと個人的には思います。
他のメディアの報道だと「西(Nishi)」がわかりずらいから「英語表記」したところ本来「West」とすべき所を「East」になっていた事例があったそうです。
事故に繋がるような工事ミスではありませんが、「品質管理」という点で、間違いのあった自治体では、原因を調査して、再発防止に繋げて欲しいと思います。
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