24時間テレビ「愛は地球を救う」を放送する日本テレビの系列テレビ局「日本海テレビ」の幹部社員が、24時間テレビを通じて集められた募金の一部を私的に着服していた事件がありました。

以下に「週刊誌FLASH」の記事を要約し、問題点を考察しました。

 

《週刊誌FLASHの記事の要約》

2023年11月28日に発覚した、日本海テレビの経理担当幹部による『24時間テレビ』寄付金の横領事件は、長年続くチャリティー番組の信頼を大きく損ねました。

この幹部は2014年から10年間にわたり総額約1178万円を着服し、そのうち約264万円が寄付金でした。同社はこの不祥事を公表し、関係者に謝罪を表明しています。

 

この事件は『24時間テレビ』の存続意義自体に疑問を投げかけるものです。

長年にわたるヤラセ疑惑や、出演者に支払われる高額なギャラ、ジャニーズ事務所との癒着など、番組には以前から様々な問題が指摘されていました。

特に、出演者のギャラに関する報道は、チャリティー番組としての姿勢と矛盾しているとの批判が強まっています。

 

SNS上では、この事件を受けて番組への批判が高まり、「もう終わりでいい」との声も上がっています。

番組が長年にわたり抱えてきた問題が、寄付金横領事件によって再び注目され、番組の今後の存続が危ぶまれる事態になっています。

 

《募金に関する日本テレビの対応策》

24時間テレビで集められた寄付金が、全額正しく使われたかどうか不透明という意見があります。

日本テレビが取るべき対応策を考えてみました。

 

a.透明性の向上:

寄付金の使途を公開し、透明性を高める。

 

b.外部監査の導入:

第三者機関による監査を導入し、寄付金の適正な管理を保証する。

 

c.出演者ギャラの見直し:

チャリティー番組の性質を考慮し、出演者のギャラを見直す。

 

d.寄付の効果報告:

寄付がどのように使われたかを定期的に報告し、信頼回復を図る。

 

e.番組内容の見直し:

批判されている内容について見直しを行い、番組の質の向上を目指す。

 

《“24時間テレビ”自体が改善すべき対応策》

24時間テレビは、チャリティー番組にもかかわらず、出演者へのギャラが支払われており、集めた募金総額より出演したタレントへの出演料総額が高いという批判があります。

また、障がい者に登山をさせるなど「偽善で感動ポルノだ。」という意見もあります。

“24時間テレビ”の改善策について、考察しました。

 

a.番組フォーマットの改革:

偽善と感じられるコンテンツを改め、より本質的なチャリティー活動に焦点を当てる。

 

b.障害者への配慮:

登山などの強制的な活動ではなく、障害者の実情を尊重したコンテンツを提供する。

 

c.出演者選定の公正化:

旧ジャニーズ事務所との特別な関係に依存せず、ノーギャラで出演を希望する多様な出演者を選定する。

 

d.視聴者参加型の企画:

視聴者が積極的に参加できる企画を設け、より広い範囲での共感と支援を募る。

 

e.チャリティーの目的再確認:

チャリティーの本来の目的を再確認し、番組の根本的な意義を見直す。

 

「日本海テレビ幹部社員の募金着服」報道を通じて、個人的な感想としては、「募金の着服額はもっと多いだろう」と思います。

今回、日本海テレビの発表では、募金の着服額を1000円単位まで発表していますが、これは、着服した幹部の個人口座に入金された金額だそうです。

しかし、日本海テレビが集めた募金総額は、募金が限られた社員によって金庫で保管され、金融機関に持って行くまで、正確な金額は分からず、幹部社員はそこに目を付け、募金を着服したそうですが、募金から抜いたお金を、「一部は現金として手元で着服し、一部を個人口座に入金していた」とするなら、着服額はもっと多くなるでしょう。

 

「24時間テレビ」を通じて、「チャリティー文化を日本に根付かせたい」と真剣に番組制作に取組んでいる人もいるとは思います。

しかし、言い方は悪いですが、24時間テレビに関わる多くのテレビ局社員や出演者にとっては、「24時間テレビというチャリティー番組という体裁のコンテンツ」とは、「日本テレビ系列局としての年中行事のひとつ」であり、「感動を押し売りして、視聴率を上げてどれだけスポンサーを集められるか」、「国民から注目される番組でどれだけ名前を売るか」・・・といったことが主目的なのでしょう。

だから、番組を通じて集めたスポンサー収入より格段に安い「募金」には、各テレビ局自体にとって関心が薄く、「着服してもばれにくい」管理体制だったのでしょう。

 

日本人は、喉元過ぎれば熱さを忘れる性格ですが、「24時間テレビにおける募金管理体制」がどのように改善されたか、私たち視聴者は注目すべきでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ882号より)

 

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