個人的には、環境マネジメントシステム(ISO14001)の審査やコンサルティングに関わるようになって、久しい。
大昔は、サービス業における環境側面は、いわゆる事務所で生じる「紙ゴミ電気」系ばかり。
最近では、「環境側面」の考え方が世の中に浸透し、そのようなケースは少なくなりました。今回は、「スーパーマーケット」について、環境側面(できるだけ業種固有のもの)や法規制の事例を挙げてみたいと思います。
《スーパーマーケットにおける環境側面の事例》
・食品廃棄物の発生
・包装材の使用と廃棄
・冷蔵・冷凍設備のエネルギー消費
・照明設備のエネルギー消費
・エアコン設備のエネルギー消費
・乾燥機のエネルギー消費
・電子機器(レジ等)のエネルギー消費
・清掃用品の使用と廃棄
・駐車場の照明設備のエネルギー消費
・トイレ設備の水使用量
・販売商品の輸送(CO2排出)
・従業員の通勤(CO2排出)
・商品の消費期限管理
・店内での照明・音量等による光害・騒音問題
・店舗の建設・改装に伴う環境負荷
《有益な環境側面の事例》
・再利用可能なエコバッグの販売
・地元産品の積極的な販売(輸送によるCO2排出の削減)
・リサイクル可能な商品の選定と販売
・エネルギー効率の良い設備(照明、冷蔵・冷凍設備等)の使用
・エコ商品やオーガニック商品の積極的な販売
《スーパーマーケットに関連する法規制の事例》
・食品衛生法や薬機法による食品・薬品の安全性確保
・エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)
・食品ロスの削減の推進に関する法律」(略称 食品ロス削減推進法)
・フロン排出抑制法の遵守
・高圧ガス保安法(冷凍空調機の保安検査)
・労働基準法や産業安全衛生法に基づく従業員の安全対策
・廃棄物処理法などの廃棄物処理に関する法律の遵守
《スーパーマーケットの緊急事態の事例》
◆火災:
スーパーマーケットには多数の顧客が訪れ、商品として様々な物質が存在します。
火災が発生した場合の対策として、定期的な防火訓練を行い、適切な消火器具の設置とその使用法を従業員に教育します。また、火災報知器や自動消火システムの適切な設置と検査を行います。
◆地震:
地震発生時の対策として、店内の商品が落下しないような対策を施し、非常時の避難経路を明示します。
また、地震発生時には速やかに店内放送で顧客に安全に行動するよう呼びかけます。
◆洪水:
スーパーマーケットが水害に見舞われる可能性がある場合、水位計を設置したり、浸水対策(防水扉の設置等)を講じます。
また、気象情報を随時チェックし、事前に必要な対策を講じるとともに、非常時の閉店手続きを確認しておきます。
◆食品の大量廃棄:
大規模な停電や冷蔵設備の故障などで食品を大量に廃棄する必要が生じた場合、食品廃棄業者との契約をあらかじめ準備しておく等、廃棄物の適切な処理を確保します。
◆商品回収・リコール:
不適合商品が出回った場合の対策として、顧客への情報提供方法や商品回収体制を確立しておきます。
その際、関連法規制(消費者契約法、製品安全法など)に従った対応が求められます。
これらの緊急事態の想定と対応手順を整備することで、スーパーマーケットにおいてもリスク軽減や事故防止に取り組むことが可能です。これらの対策は、関連法規の遵守やISO14001の要求事項にも対応する形で実施されることが望ましいです。
以上が「スーパーマーケット」に関する「環境側面や緊急事態、法規制等」の事例です。
マネジメントシステム構築や審査、指導の際の参考になれば幸いです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ859号より)
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