静岡県立病院で検体の取り違えが発生し、前立腺がんではない60代男性の前立腺が誤って全摘出される医療事故が発生しました。
各メディアの報道によると、
-静岡県立総合病院は、2023年7月に前立腺がんと誤診された60代の男性の前立腺を全摘出する手術を実施したことを公表した。
-手術後の検査で、男性の前立腺にがんは存在しなかったことが明らかになった。
-事故の原因として、同じ日に同じ手術室で検体を採取していた80代の男性と60代の男性の検体が取り違えられた可能性が指摘されている。
-病院は60代の男性に謝罪しているが、彼は手術後に尿漏れなどの後遺症を訴えている。
とのことです。
一般論になりますが、前立腺を全摘出した場合に発生する後遺症の事例、検体の取り違えによる医療事故を防止する対策事例、訴訟を起こす場合の慰謝料算定で考慮する項目を整理しました。
《前立腺を全摘出すると発生する後遺症の事例》
1)勃起不全(ED):
手術が陰茎の勃起に関与する神経を傷つける可能性があり、これにより勃起不全が発生することがある。
2)尿失禁:
患者は尿を制御することが難しくなることがあり、これは手術直後や長期的にも続く場合がある。
3)逆行性射精:
精液が膀胱内に逆流すること。これは不妊を引き起こす原因となることがある。
4)尿道狭窄:
手術後に尿道が狭窄し、排尿困難や痛みを伴う排尿が生じる場合がある。
5)感染や合併症:
任意の手術には感染リスクやその他の合併症のリスクが伴います。
《検体の取り違えによる医療事故を防止するための対策事例》
1)バーコードシステムの導入:
検体の取り扱い時にバーコードをスキャンして、情報の確認と記録を行う。
2)二重確認システムの実施:
検体採取時と検査時に、二人以上のスタッフが患者の情報と検体のラベルを確認する。
3)標準化されたラベル作成プロセス:
すべての検体には一貫した方法でラベルを作成・貼付する。
4)継続的なスタッフ研修:
医療スタッフに対して、検体取り扱いの正しい手順や可能なエラーを定期的に教育する。
5)エラー報告とフィードバックシステム:
ミスを報告し、原因を分析して改善策を導入する文化を養成する。
《誤って前立腺を全摘出された男性が、訴訟を起こした場合の慰謝料算定要素》
具体的な金額は、ケースバイケースですが、これまでの判例からは、裁判例に基づき、以下の要素に応じた慰謝料が算定されるようです。
・手術の過程での痛みや苦痛
・手術後の物理的・精神的な苦痛
・未来にわたる医療費やリハビリテーション費用
・勃起不全や尿失禁などの持続的な後遺症による生活の質の低下
・仕事や日常生活における機能の制約
現代の日本の60代男性は、現役で仕事をしている人が多いので、「必要のない手術による尿漏れ」は、仕事に支障が出るでしょう。
自分が当事者になったら、病院からの「謝罪」だけでは、肉体的な問題だけでなく、精神的な苦痛も生じることから、なかなか納得できないでしょう。
訴訟を起こしたら、慰謝料に加えて、きちんとした再発防止策の提示も要求すると思います。
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