運送業における設計とは、主に物流システムや運送ルート、輸送機器の選定や運用方法などを効率的かつ効果的に計画することです。
運送業の設計には以下の要素が含まれます。
・物流システム設計:
物流システム設計では、運送業者が顧客のニーズに応えるため、効率的な物流ネットワークを構築します。
これには、物流拠点の選定や配置、在庫管理、配送センターのレイアウト設計などが含まれます。また、物流システム設計では、サプライチェーン全体の効率性やコスト削減を目指します。
・運送ルート設計:
運送ルート設計では、荷物の輸送経路や配送スケジュールを効率的に決定します。
最適なルートを選択することで、燃料消費や運行時間の削減、配送効率の向上が図られます。また、運送ルート設計では、交通状況や気象条件、緊急時の対応策なども考慮します。
・輸送機器の選定と運用設計:
運送業では、輸送機器の選定が重要です。輸送機器にはトラック、バン、トレーラーなどがあり、荷物の量や種類、運送距離などに応じて最適な輸送機器を選定します。
また、運用設計では、輸送機器の保守管理や運行スケジュール、ドライバーの配置などを計画します。
・環境への配慮:
運送業における設計では、環境負荷の低減も重要な課題です。
例えば、省燃費車の導入やエコドライブの推進、環境に優しい包装材の使用などが検討されます。
したがって、運送業の設計は、効率的な物流システムと運送ルートを実現することで、顧客満足度の向上や運送コストの削減につながります。
また、環境負荷の低減や安全性の確保も運送業の設計で重要な要素となることを認識しておくことがポイントです。
若干、昔話になりますが、約25年前に、「引越しサービス業」のISO9001の審査を担当した際に、その組織の主張は、「当社には設計に相当する業務はない」との主張でした。
当時のISO9000シリーズの規格は、「ISO9001/ISO9002/ISO9003品質システム要求事項(1994年版)」です。
つまり、この組織は、品質保証モデルとして「設計プロセスが存在しないISO9002」としての申請でした。
しかし、実態をお聞きしていくと、引越し業務において、壊れやすい荷物や運びにくい形状や重量物の荷物に対して、梱包方法や運搬方法を企画しており、「設計」に相当する業務がありました。
当時は「ISO9002」での申請でしたので、そのまま、組織の主張に沿った品質システムの構築・運用を審査しましたが、今の認証制度であれば、「設計・開発を適用不可能とすることの正当性はない」という判断になるのだと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ848号より)
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