コンビニのセブンイレブンで配付される「割り箸」から、「爪楊枝」が廃止されたそうです。

箸袋に「環境に配慮し、つまようじを省きました」と記載されているので、廃止理由は、「環境配慮」と言うことなのでしょう。

企業や爪楊枝の廃止を企画した担当者にとっては、「環境によいことをした」と悦に入っているのかもしれませんが、客観的には、「環境によい取組みをやっています感」をアピールしているに過ぎないようにも映ります。

 

話は少し逸れますが、世間的には、SDGs(持続可能な開発目標)の取組みをすることが、企業や個人の責務となっています。

SDGsの17の目標は、「各々はその通りで立派な目標」です。

しかし、「17の目標を、全てを達成しようと活動すると、相反していて、矛盾している」という目標もあるように思います。

 

今回は、「SDGsが胡散臭いと言われる理由」と「SDGsは胡散臭く、偽善的で意味が無い」という意見に対する「反論」の事例を挙げて、整理しました。

 

《SDGsが胡散臭いと言われる理由》

1)矛盾している目標:
一部の目標が他の目標と矛盾していると感じる人もいます。
例えば、経済成長を促進する目標と環境保護の目標は、一見、対立しているように思える場合があります。

 

2)過度に広範囲である:
17の目標は非常に多岐にわたるため、全ての目標を同時に追求するのは現実的ではないという批判がなされることもあります。

 

3)定量的な指標の不足:
一部の目標や指標は定量的でないため、具体的な進捗が難しく、その達成をどのように評価すればよいか不明確であるとの意見も存在します。

 

4)利害関係の問題:
一部の企業や団体がSDGsをマーケティングの道具として使っていることに対する疑問や批判があります。
これは「グリーンウォッシング」として知られる現象の一部として指摘されることがあります。

 

5)選ばれた目標の偏り:
17の目標の中で、ある地域や国の特定の課題が過度に強調され、他の重要な問題が無視されているとの声もある。

 

《「SDGsは偽善で意味が無い」という意見に対する反論》
1)具体的な変化の起こし手:
多くの国や地域、企業がSDGsを実際の方針や戦略に取り入れており、具体的な変化をもたらしています。例えば、再生可能エネルギーの導入拡大や、ジェンダー平等の実現に向けた取り組みなど。

 

2)グローバルな連携の促進:
SDGsは国際的な共通の目標として、国や企業、NGOなどが連携し合うきっかけを提供しています。

 

3)持続可能性の議論の中心として:
SDGsは持続可能な開発の議論を一層深めるための基盤として機能しており、多くの人々が持続可能な未来についての意識を持つようになりました。

 

4)明確な指標と進捗の追跡:
多くの目標には具体的な指標が設定されており、それによって各国や団体の進捗を追跡することができます。

 

5)教育と啓発活動の促進:
SDGsは教育や啓発活動のツールとして利用されており、多くの人々に持続可能な開発や環境問題への関心を高める助けとなっています。
 

SDGsを提唱したのは、1999年の世界経済フォーラム(ダボス会議)の際のアナン国連事務総長(当時)ですが、提唱したアナンさん自体、本音では、「全てを同時に達成することは、現実的には無理だよな」と思っていたと思います。

国連の立場としては、「世界中に統一した行動指針がないと、みんながやりたい放題になる」ので、「制限」を「SDGs」という誰もが、建前上は「おっしゃるとおり」というお題目を掲げたに過ぎないと思います。

したがって、個人的には、SDGsの17の目標自体は、「ごもっとも」なので、「各々立場で、経済原理とのバランスを考慮して、できることをやる」という精神論と行動の指針にするしかない、と思っています。
 

 

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