以前、ランニングやウォーキングの講習会に参加したときに、アイマスクをして、100メートル程度の距離をジョギングする経験をしました。

その講習会は、友人やご夫婦で参加している人もいましたが、講師が、「できるだけ講習会で始めて会った人と2人一組になってください」と注文をつけて、交互に、片方がアイマスクをして相手の方と手を繋ぎ、走ったわけです。

 

目隠しをして、走った感想は「不安でまともに走れない」です。

講習会場は、広い公園の舗装路で、目を開けていれば、「躓くような障害物がない」ことがわかるのですが、目が見えない状態だと、それがわかっていても、怖いのです。

また、見知らぬ人と手を繋いでも、相手に対する信頼関係が薄いので、手を繋いで「伴走」してもらっても、身を委ねられないのです。

 

話は変わりますが、テレビを見ていたら、目隠しをして、何を食べているのか当てる企画を芸人さん達がやっている番組がありました。

具体的に、何を食べさせられていたか忘れましたが、珍しい食材はなかったので、目を開けて食べれば、「食感も、味も想像がつく食べ物」です。

しかし、その企画に参加した人が、殆どの食材が何かを当てることができませんでした。

つまり、「視覚情報」が遮断された途端に、「この食べ物は、硬い、柔らかい」程度のことしかわからなくなり、香りはもちろん、味すら曖昧になってしまうのです。

当たり前ですが、健常者にとって、「何かを認識すること」は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感が総合的に活動して判断するものなのでしょう。

 

確かに、例えば「麻婆豆腐が美味しい」と評判のお店に行ったとして、私たちは、もちろん「美味しかった」と感じるでしょうけれど、実際は、「料理の味」以外の環境面での評価が大きく加わっていると思います。

要は、味以外のお店の雰囲気や接客、注文からの配膳時間、食器などを無意識のうちに評価しての「おいしい」という感想でしょう。

 

またまた話題は、完全にそれますが、先日、ホテルの近くで、こじんまりとしたカレー屋さんを見つけました。

その時宿泊したホテルは、コンビニは近くにあるものの、食事処は、グーグルマップで調べても殆どありませんでした。

「実際にホテルのまわりを歩けば、グーグルマップに掲載されていない、ラーメン屋や定食屋さんぐらいあるだろう、と散策しましたが、見事になく、「コンビニ飯にするか」と諦めかけていたところで見つけたカレー屋さんでした。

 

しかし、店内に入ると、マスターがひとこと「今日は終わりました」と突き放すように言います。

もちろん、こちらは「終わっちゃいましたか、すみません。。。」といいながら退散したんですが、店を出てから、少々腹が立ちました。

それは、

・お店の入口に営業時間が書いてある(10:00~18:00)

・入店した時間は17:10

・“営業中”の札(ふだ)が入口に出ている

・「カレー」と表示された幟(のぼり)が店の前や路地の入口に出ている

・マスターのややぶっきらぼうな言い方

・・・・・

といった状況だったからです。

 

私の馴染みのお店では、ラストオーダーの注文を取り終わると、必ず、暖簾を店内に入れ、“営業中”の札は“準備中”に変え、お店の前に出していた看板も撤収して、「本日の営業(ラストオーダー)は終わりました」とこれから入店しようとする人にアピールします。

こうした“気づかい”ができるお店だから、私は、おそらく、味以外のお店の雰囲気に導かれて再訪するのでしょう。

先ほど紹介した「今日は終わりました」のカレー屋さんですが、きっともし、そのホテルに次回泊まることがあっても、そのカレー屋さんを訪問することはないな、と思った出来事でした。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ738号より)

 

【好評発売中!】

『できるビジネスマンのマネジメント本』(玄武書房)

https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/

 

【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓

(パソコンでアクセスしている方)

http://www.mag2.com/m/0000218071.html

(携帯でアクセスしている方)

http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html

Twitter:https://twitter.com/ariga9001