週刊誌のデイリー新潮が、数年前までビッグモーターの中古車販売営業部門で幹部社員だったAさんに取材した記事が、2023年7月21日にヤフーニュースに掲載されていました。
この記事では、創業社長の兼重宏行氏の人柄と2代目で副社長の宏一氏が実質的に会社経営に乗り出してからのエピソードがまとめられていました。
この記事を要約し、ビックモーターの不正と今後について考察してみました。
《デイリー新潮の記事の要約》
ビックモーターでは、顧客から預かった車を故意に破損し、保険金を不正に請求していた。
元幹部Aさんによると、創業者である兼重宏行社長とその息子の経営が問題だったとのこと。
Aさんによれば、ビッグモーターが急成長を遂げる過程で兼重社長の経営手腕を間近で見てきた。
ビッグモーターはブラック企業の一面もあったが、今回のような顧客を裏切る行為はなかったという。また、兼重社長の経営者としての人格も明らかになった。
兼重社長は謙虚で自分自身にも厳しく、部下をやる気にさせることに長けていたと評価されていた。
一方で、兼重社長はケチであり、ユーモラスな一面も持っていたという。
しかし、社員に対してはアメとムチの経営を行っており、成果を上げた者に対しては報いる一方で、成果を上げられなかった者に対しては厳しい態度を取っていた。
また、同社の社員番号が急激に増加しており、これは高い離職率を示していると述べられている。
ビッグモーターの経営がおかしくなってきたのは、2018年頃、社長である兼重氏が業務を息子の宏一氏に任せ始めた時から始まったという。
宏一氏は早稲田大学卒で、海外でMBAを取得した後に入社した。
彼のリーダーシップスタイルは強気であり、会社内でも商談でも常に主導権を握ろうとした。また、高い教育を受けている自身のプライドを隠さず、社内外のコミュニケーションでそれを強調していた。
しかし、その一方で、宏一氏は社内のLINEグループで部下を厳しく叱責する姿勢を持っており、社員間のコミュニケーションは不健全なものになっていた。
不正行為が問題となって以降、兼重氏は現場に復帰し、会社の信頼回復に取り組んでいるが、かつての状態に戻すことは困難かもしれないとAさんは述べている。
《2代目社長になると経営がおかしくなる原因》
・リーダーシップスタイルの変化:
初代社長と2代目社長のリーダーシップスタイルが大きく異なると、企業文化や経営方針に混乱が生じる可能性がある。ビッグモーターの場合、創業者である兼重氏と息子の宏一氏の経営スタイルは大きく異なっていた。
・業績へのプレッシャー:
2代目社長は初代社長が築き上げた業績を維持、あるいは上回ることに強いプレッシャーを感じることが多い。このプレッシャーが不適切な経営判断を引き起こすことがある。
・経験不足:
2代目社長が業界や経営に関する経験不足である場合、適切な意思決定が難しくなることがある。
・従業員の抵抗:
初代社長に対する忠誠心からくる抵抗感や、新しい経営スタイルへの不満が、企業のパフォーマンスに影響を及ぼすことがある。
・事業適応性の欠如:
2代目社長が新しい市場環境に適応する能力に欠けている場合、事業が停滞または衰退する可能性がある。
《創業社長の宏行氏が、2代目の宏一氏を過大に評価した原因》
・親子の絆:
親である社長が子息を高く評価するのは、親子の絆からくるものであることが多い。
・後継者としての期待:
創業者は子息が自身の遺志を引き継ぐことを望んでおり、そのためには高評価が必要だと考えることがある。
・継承の準備不足:
適切な後継者の準備ができていない場合、子息を後継者として選択する可能性がある。
・自己認識の偏り:
子息の能力を過大評価することで、自己の成功を正当化しようとする傾向がある。
・情緒的な判断:
創業者が子息を過大に評価するのは、時に情緒的な判断からであることがある。
《ビックモーターの予想される今後の展開》
・創業社長兼重宏行氏の再経営:
不祥事後、兼重氏が経営に再度関与し、事業の再建を試みる可能性がある。
・新経営陣の選出:
企業の信用回復と経営の健全化のために、外部から新たな経営陣が選出される可能性がある。
・事業縮小または売却:
不正問題による販売減少や信用低下の影響で、事業を縮小または売却する可能性がある。
・法的制裁:
不正行為により、企業が法的制裁を受ける可能性がある。
・再犯防止策の強化:
今回の不正問題を教訓に、経営の透明性を高め、再犯防止策を強化する可能性がある。
それにしても、ビックモーターのHPの沿革を見ると、この5~6年の多店舗展開は、ものすごい勢いです。
ビックモーター各店舗のクチコミは、全国的に評価が低いものの、この急成長を支えてきたのは、俳優の佐藤隆太さんを起用したテレビCMの影響で、利用者の生の評判を上回る効果があったと考えられるでしょう。
テレビ業界は、広告主を集めるのに必死だと思いますが、会社の実態を見極めずに、何年もCMを垂れ流してきたことも、結果論ですが、罪深いな、と思います。
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