2023年7月8日(土)の正午頃に、札幌市中央区(すすきの)を車で通行していたら、比較的大規模な、規制線が張られ、消防車が何台も出動していました。
車を停めて、Twitterで、この「規制線情報」をチェックすると、札幌中央区南6条西6丁目にあるメイトビルで、ガス漏れが発生し、爆発の可能性がある、とのことでした。
その後、北海道のメディアで、このガス漏れに関する報道を探しましたが、特に報じられていないようなので、大事には至らなかったようです。
「すすきの」の「事件」といえば、2023年7月2日に、ホテルで首を切断され持ち去られた可能性が高い62歳の男性の遺体が見つかったばかり。
また、「ガス漏れ」系の「すすきの」の事故は、2022年3月19日に、9階建ての雑居ビルで、清掃業者が高圧洗浄機を動かすための発電機を作動させたところ一酸化炭素が発生し、作業員5人が一酸化中毒になりました。この時も規制線が張られ、現地は騒然としたそうです。
日本における「ガス漏れに関連する事故」について、全国ニュースになった事例とその原因、再発防止策を、以下に振り返ってみました。
《ガス漏れ事故の事例》
◆1995年、阪神大震災によるガス漏れによる火災
◆2001年、東京都でのガス漏れによる火災事故
◆2005年、福岡市でのガス爆発事故
◆2007年、新潟県での地震によるガス漏れと火災
◆2012年、神奈川県での鉄製ガス配管劣化によるガス漏れ事故
◆2014年、千葉県での工事中のガス配管誤切断による事故
◆2016年、東京都でのガスパッキン劣化によるガス漏れ事故
◆2018年、札幌市でのガス爆発事故
◆2019年、大阪府での一酸化炭素発生によるガス漏れ事故
◆2020年、広島県でのガス漏れによる爆発事故
《上記ガス漏れ事故の原因と再発防止の概要》
◆1995年、阪神大震災
地震によるガス管の破損が原因。地震対策強化やガス管の即時停止システムの導入で防止。
◆2001年、東京都
ガス管の劣化が原因。定期的なガス管の検査とメンテナンスで防止。
◆2005年、福岡市
ガス配管の劣化が原因。定期的な配管検査とメンテナンスで防止。
◆2007年、新潟県
地震によるガス管の破損。地震対策の強化、ガス管の即時停止システムの導入で防止。
◆2012年、神奈川県
鉄製ガス配管の劣化。定期的な検査とメンテナンス、必要なら配管の交換で防止。
◆2014年、千葉県
十分な工事前確認が行われなかった。作業者の教育強化と工事前の安全確認で防止。
◆2016年、東京都
ガスパッキンの劣化。定期的なパッキン交換と点検で防止。
◆2018年、札幌市
工事中の配管誤切断が原因。工事前の確認と指導の徹底、適切な訓練と機器使用で防止。
◆2019年、大阪府
不完全燃焼が原因。適切な換気と一酸化炭素検知器の設置で防止。
◆2020年、広島県
ガス管の誤切断が原因。工事前の地下施設の確認、適切な工事手順の確認と工事作業者の訓練
このように、過去のガス漏れ事故をまとめてみると、事故原因として、配管の劣化、ガスパッキンの劣化、工事中の誤切断、不十分な換気などで、結果から考えれば、仕組みとして、事故の発生は、防げたと考えられるものばかりです。
東京ガスをはじめ、大手都市ガスは、この数十年で、配管を鉄製からポロエチレン管などに交換をしてきましたが、地方の都市ガスは、日本の経済成長期に布設した鉄製の配管もあると言われ、劣化によるガス漏れ事故は、まだまだ、発生の可能性があるのかもしれませんね。
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