2023年6月4日に行われたテニスの全仏オープン女子ダブルスで、加藤未唯選手が、ボールガールにボールをぶつけてしまい、「危険行為」と判断され、失格になりました。

 

各メディアの情報から、「このニュースの概要」と「テニスにおける危険行為の事例」、「今回の加藤選手の危険行為の原因と再発防止対策」を考察してみました。

 

《ニュースの概要》

加藤未唯選手がテニスの全仏オープン女子ダブルスでボールガールにボールをぶつけたため、失格となった。

試合は加藤/スーチャディ組が第2セット途中で、15-30の場面での危険行為が原因で終了した。加藤は、ボールガールに謝罪したものの、レフェリーによって危険行為と判断され、涙を浮かべながらコートを後にした。

 

《テニスの試合において「危険行為」となる事例》

・ボールを意図的に相手や審判にぶつける行為

・ラケットを振り回し、他のプレーヤーや関係者に危険を及ぼす行為

・激しい暴言や侮辱的な態度をとる行為

・故意にルールを破り、試合の流れを妨げる行為

・セキュリティや安全対策に違反する行為(例:コート外の観客席にボールを投げ込むなど)

 

《加藤選手の失格の原因と再発防止対策》

#1集中力と冷静さの向上

選手に対して試合中の意識統一と冷静な判断力を養うトレーニングを行うことで、危険行為のリスクを減らす。

#2コミュニケーションの重視

選手に対してボールガールや他の関係者とのコミュニケーションを重視し、円滑な試合運営と安全確保を図る。

#3ルールの徹底と理解

選手に対してルールを徹底的に教育し、試合中の行動規範を理解させることで、危険行為を避ける意識を高める。

#4心理的サポートの提供

選手に対してストレスやプレッシャーへの対処法を学ばせ、感情の制御と良好な心理状態を維持するためのサポートを提供する。

#5個別のケースに対する対策

選手やチームは、危険行為を引き起こす可能性のあるシナリオや状況を分析し、そのような状況での行動や判断についてのガイドラインを策定する。選手はこれらのガイドラインに従い、安全かつ公正な試合を行うことが求められる。

#6教育と啓発の強化

選手に対して危険行為の重要性とそのリスクについて徹底的に教育し、ルールを遵守することの重要性を理解させる。また、啓発活動を通じて観客やファンにも安全意識を高めるよう呼びかける。

#7チーム文化の構築

チームや選手の指導者は、危険行為を容認しない文化を構築するためのリーダーシップを発揮する。選手間の相互尊重やチームワークを促進し、危険行為を防止するための協力体制を築く。

#8厳格な監督と規律の徹底

コーチや審判団は、選手の行動を監督し、ルール違反や危険行為を厳しく取り締まる。違反行為には速やかな制裁を加え、再発防止に向けた戒めとなる。

#9安全対策の強化

試合会場での安全対策を強化し、観客や関係者の安全を確保するための措置を講じる。

例えば、ボールガールやボーイの指導強化や安全な立ち位置の確保、試合中の観客の行動に関するガイドラインの周知などが含まれます。

 

このニュースについて、主審は、当初、加藤選手に対して、「警告」を出し、その後、相手チームが主審にアピールして、ボールガールと話をして、加藤選手に「失格」を言い渡した、という報道がありました。

一般論として、試合を取り仕切っているのは、「主審」なので、「失格は主審の判断」は、仕方がないでしょう。

ただ、この「加藤選手がボールガールにボールをぶつけた動画」を見ましたが、加藤選手の返球は、「注意義務違反」といえば、そうかもしれませんが、明らかに「故意」ではありません。

また、ボールガールの視線は、コートに対して横向きで、ボールを持つ選手を見ていません。

 

相手選手が主張する「ボールガールが泣いている」というのは、現象としての結果であり、プロセスとしては、「加藤選手の故意ではない周囲への配慮不足」と「ボールガールの注意力欠如」から「予期せずボールがぶつかったこと」に対する「泣いた」であり、テニスの試合における「危険行為」の定義には、該当しないように思います。

 

このニュースに対して、加藤選手は、以前から、「敗退した時に会場の時計にボール打ち込んでぶっ壊した」ことや「有明で開催された試合で、敗退後にコート外の通路にラケット投げる」といった行為が見られ、「マナーが悪い選手」と評価する世間の声も多く見かけられました。

 

しかし、個人的には、「これまでの態度」と「今回の失格」は、分けて考えるべきでしょう。

また、そもそも、以前から疑問だったのですが、テニスの試合では、なぜ、ボールボーイ、ボールガールは、未成年なのでしょう。

ボールが当ったボールガールを責めるわけではありませんが、少なくとも、18才以上の「成人」であれば、今回の「ボールが当ったこと」で「泣く」ことはないでしょう。

 

正確には分かりませんが、「球拾い役」のボールボーイ、ボールガールの採用は、テニス界において、大昔からの文化なのでしょう。

しかし、用具の進化、選手のレベルアップ等により、試合中のボールのスピードは、以前と比較すれば、相当早くなっており、つまり、「危険度」は、高まっており、観客席ではなく、コート内にいるボールボーイ、ボールガールは、「成人」に見直すべきではないかと思います。
 

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