2023年5月18日に配信されたサステナブル・ビジネス・マガジンのオルタナが、
「「三井不動産も伊藤忠商事もグリーンウォッシュ」:神宮外苑再開発反対運動の主唱者が批判」
というタイトルの記事を報じていました。
この記事の要約は以下の通りです。
(以下要約)
2023年5月12日に行われたサステナブル・ビジネス・マガジンのセミナーには、神宮外苑再開発反対運動の主唱者の一人であるロッシェル・カップ氏が登壇した。
カップ氏は経営コンサルタントとして長年活動しており、反対運動の有志グループは8万人分の反対署名を、三井不動産と伊藤忠商事に手渡そうとしましたが、両社は対面受け取りを拒否し、署名は郵送するよう返答したそうです。
カップ氏らは再開発に反対する理由として、景観の変化やイチョウ並木への影響予測の不十分さを挙げています。
カップ氏は三井不動産と伊藤忠商事のサステナビリティの取り組みと対話を拒む姿勢の矛盾について言及し、「グリーンウォッシュに近い」と批判しました。
このセミナーの中で、オルタナの編集長が、日本企業は、NGO/NPOからの批判に対して対話の機会を閉ざすことが多いと指摘し、対話や話し合いによって解決策や妥協点が見つかる可能性について語った。
(要約ここまで)
話しは少し逸れますが、イメージ戦略のためにグリーンウォッシュをしている企業も多いようです。
1)グリーンウォッシュとは何か
2)企業がグリーンウォッシュをする背景
3)一般市民が企業のグリーンウォッシュを見抜く方法
について、考察してみました。
1)グリーンウォッシュとは何か
企業が環境に配慮していないにもかかわらず、自社の商品やサービスを環境に優しいように見せかける手法を指します。
これは企業が社会的な関心や消費者の需要に応えるため、環境に対する責任を持っているように装うことで、良いイメージを与えることを意図しています。
しかし、実際には環境に対する取り組みが不足していたり、環境負荷を減らす代替手段を採用していなかったりする場合があります。
2)企業がグリーンウォッシュをする背景
背景としては、さまざまな要因が存在します。
一つは、社会的な圧力や消費者の関心の高まりによるものです。
環境問題が注目され、環境に配慮した企業に対する需要が高まっているため、企業は環境に対する取り組みをアピールすることで市場競争力を維持しようとします。
また、企業のイメージや評判を向上させるために、環境に対する取り組みを強調することもあります。
消費者は環境に対する関心を持ち、環境に配慮した企業を支持する傾向があるため、企業はグリーンウォッシュを通じて良いイメージを築こうとするのです。
3)一般市民が企業のグリーンウォッシュを見抜くための方法
◆第三者の評価を参考にする
独立した機関や専門家による評価や認証を確認しましょう。
企業が環境に配慮した取り組みを行っている場合、それを証明する認証や評価を受けていることがあります。
◆公開されている情報を確認する
企業のウェブサイトや公式報告書などに掲載されている環境に関する情報を確認しましょう。
具体的な取り組みや目標、進捗状況などが開示されているかを見ることが重要です。
◆製品やサービス全体の評価を行う
企業がグリーンウォッシュをしている場合、環境に対する取り組みが一部の商品やサービスに限定されていることがあります。
環境に配慮した企業は、製品全体にわたって環境への影響を最小限に抑える努力をしています。
製品のライフサイクルや原材料の選定など、環境への負荷を減らす取り組みがあるかを確認しましょう。
◆独自のリサーチを行う
企業の環境に対する取り組みについて独自の調査やリサーチを行うことも重要です。
ニュース記事や専門家の意見、NGOやNPOの報告書などを参考にし、企業の環境に対する本当の姿を知る努力をしましょう。
◆持続可能性報告書をチェックする
企業が持続可能性報告書を公開している場合、それを確認することで環境に対する取り組みの詳細や透明性を知ることができます。
報告書が具体的で、目標や成果を示しているかを確認しましょう。
◆他の消費者と情報を共有する
オンラインのコミュニティやソーシャルメディアなどで他の消費者と情報を共有し、意見や体験を交換しましょう。他の人の意見や評価を聞くことで、企業の環境に対する取り組みを客観的に評価する材料とすることができます。
以上の方法を組み合わせて、企業のグリーンウォッシュを見抜くことができます。
消費者としては、環境に対する企業の取り組みを見極めることで、本当に環境に配慮した商品やサービスを選ぶことができます。
企業に対して厳しい目を持ちながら、真の持続可能性を追求する企業を支持することが大切な時代なのです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ855号より)
【好評発売中!】
『事例で学ぶコンプライアンスⅠ』(トータルEメディア出版)
『できるビジネスマンのマネジメント本』(玄武書房)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
Twitter:https://twitter.com/ariga9001