2023年5月19日付けの読売新聞が、自動車部品大手の日立アステモが、2021年12月に発覚した検査不正に関する追加調査の結果を発表したことを報道していました。
 

以下に、この記事を要約し、原因と再発防止について、考察してみました。

 

《記事の要約》

自動車部品大手、日立アステモは新たに13か所の生産拠点で不正が見つかり、該当する出荷製品は約2億本に増えると発表した。

2021年12月に初めて公表されたこの不正は、検査データの虚偽報告や試験条件の無許可変更などを含む。

4つの自動車部品メーカーが統合して生まれた日立アステモでは、旧4社すべての工場で不正が行われていたことが判明した。

特に、福島工場では40年間にわたり塗装の厚さを無許可で変更していた。

問題の製品は全て作り直し、安全性が確認されている。

 

《不正が発生した原因》

・試験時の設定温度の無許可変更:

試験環境を不正に操作した。

・規格外の製品出荷:

品質規格に満たない製品を市場に出した。

・不具合の件数の虚偽報告:

製品の不具合件数を正しく報告せず、実際よりも少なく報告した。

・耐久性テストの規格値の無許可変更:

製品の品質を保証するための重要なテストの基準値を、顧客の承認なしに変更した。

・顧客の承認なしに塗装の厚さを変更:

製品の仕様を顧客の承認なしに変更し、そのことを報告せずに製品を出荷した。

 

《検査不正に対する再発防止策》

・検査の自動化:

テスト機材の導入により、人為的なミスや不正の可能性を減らす。

・品質保証部門の権限強化:

品質保証部門により大きな権限を与え、製品の品質確保に関する責任を明確にする。

・懲戒処分:

不正に関与した人々に対する適切な懲戒処分を通じて、他の従業員への警告として機能させ、同様の不正行為を抑制する。

・訓練と教育:

すべての従業員が適切な検査手順、品質基準、そしてそれらを遵守する重要性を理解するための継続的な訓練と教育を実施する。

・透明性の強化:

製品のテストと検査の結果をより公開し、不正が発生する余地をなくす。

・内部監査の強化:

定期的な内部監査を通じて、検査プロセスの適切な遵守を確認し、問題が早期に発見されるようにする。

 

報道されている情報から、検査不正の原因と再発防止策を考察しましたが、検査不正の真の原因は、なんだったんだろう?と思います。

検査不正が長期間に亘ることから、組織内では、「検査不正」という感覚は無く、常態化した通常業務と化していたのでしょう。

また、内部監査員は、検査不正が見つけられなかったのか、それとも、わかっていたけど、常態化しており、疑問に思わなかったのか、・・・要は、内部監査が有効に機能していなかった原因もしっかり原因究明と再発防止をしなければ、組織マネジメントとして、いずれ、新たな不正が常態化して、内部監査では問題が見つからないという問題は発生するでしょう。
 

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