現在放送中のNHK朝ドラ「舞いあがれ!」。

第23週(2023年3月6~10日)は、主人公の「舞」と新聞社を辞めた「御園」が、立ち上げた新会社「こんねくと」が受注した仕事について、ストーリーが展開する週でした。

「こんねくと」は、東大阪の技術力を活かして、新商品をつくっていく会社です。

 

第23週のあらすじは、次の通りです。

 

(以下、あらすじ)

舞と御園は、新しい会社「こんねくと」を設立し、東大阪の工場の技術力を活かして新商品を開発することになります。

彼女たちはパンチングメタルの技術を持つ別の会社に相談し、デザインパンチングを使ったランプを企画します。

しかし、商品の設計から板金までを一貫して行える技術も必要だったため、我妻に相談します。

ランプは完成し、仙波から大手インテリアショップの瀧本を紹介されます。

瀧本は安価な部品を使うことを提案しますが、舞は仙波の気持ちを理解し、ランプの販売をやめることにします。

(ここまで)

 

つまり、東大阪のパンチングメタル技術を持つ会社の技術を、照明器具の設計の技術がある東大阪の会社に依頼して、インテリア用のランプの開発に成功しました。

しかし、大手インテリアショップが、このインテリア用ランプに目を付け、「うちで販売したい」とパンチングメタル技術を持つ会社に持ちかけ、さらに「こんねくと」に提案します。

パンチングメタル技術を持つ会社は、大手インテリアショップで、販売してもらった方が、うちのパンチングメタル技術の良さが世の中に伝わると考えたわけです。

 

「こんねくと」は、何を間違えたのでしょう。

「東大阪の技術を活かしたい」という点にばかり目が行き、「市場のニーズと需要」を計算していなかったことでしょう。

ランプ価格について、「こんねくと」は、「3万円」を考えていました。

しかし、「3万円」のランプを「買いたい」と思う人がどのぐらいいるでしょう。

大手インテリアショップが「中国製の部品を使って1万円で販売したい」という提案の方が、市場のニーズに合っているでしょう。

 

レストランだったら、「地産地消のメニュー」というコンセプトは、多少、価格が高くても「健康志向」や「食の安全」といった面で、それなりのニーズはあるでしょう。

しかし、「ものづくり」を「東大阪」にこだわると、「販売数量で稼ぐ商品」を作っても、コスト面で、勝負は決まってしまいます。

つまり「ランプ」で、勝負するなら、「受注生産型の一品もののランプ」にして、業務用商品主体に、高級ホテルや高級飲食店などに販売するしかなかったと思います。

また、「こんねくと」に依頼した仕事を依頼した場合の「権利面」や「コンセプト」(原則、商品は、東大阪のものづくり技術とする)について、契約事項として規定しておく必要もあります。

 

ただ、その方向性で、「東大阪の技術力から新商品を企画し、製造をコーディネートする会社」である「こんねくと」の経営が成り立つかは、微妙です。

大手インテリアショップに販売権を譲ったランプのように、消費者向けの商品を企画し、一部の製造を海外にアウトソースしてコストダウンを図り、販売もアウトソースして、「販売数量で稼ぐ商品作り」もする必要性が生じるでしょう。

 

「こんねくと」は、朝ドラの話しですが、それにしても、この物語は、あと2週しかないのに、最後は、どこに着地するだろう、と思います。
 

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