2023年1月16日に、2022年の参院選比例区で、れいわ新選組から当選した水道橋博士氏が、うつ病を理由とした体調不良で、議員を辞職しました。
この水道橋博士氏の辞職を受け、れいわ新選組の山本太郎代表は、残りの任期5年半を、全国比例で落選した5人がローテーションで務めると発表しました。
この「議員ローテーション制」について、「議席のたらい回しである」などの批判が与党自民党を始め、他党、政治学者などから上がっています。
ちなみに、れいわ新選組の2022年7月の参院選の名簿順位(非拘束式の得票数)は、
1位:水道橋博士氏(11万7794票):当選
2位:大島九州男氏:次点(元参議院議員)
3位:長谷川羽衣子氏;れいわ新選組共同代表
4位:辻恵氏:元衆院議員、弁護士
5位:蓮池透氏:元拉致被害者家族会副代表
6位:依田花蓮氏:元新宿区区議
となっており、この5人が、順番に1年ずつ議員を担当することになるようです。
マスメディアの報道では、この「議員ローテーション制」は、日本初だそうです。
海外に目を向けると、ドイツの緑の党が、ローテーション制を導入したことがあるそうです。
(緑の党のローテーションは2年)
ローテーション制については、多くの批判の声、例えば、
・前東京都知事の舛添要一氏:「制度の私物化だ」と指摘
・日本大学教授の岩井奉信氏:「落選者救済で、有権者は納得しない」と指摘
・自民党の世耕弘成参院幹事長:「ローテーション制は憲法の趣旨に合致しない」と指摘
・・・といった、批判の声が、現在目立っているようです。
私は、2022年7月の参院選で「れいわ新選組」に投票していませんが、個人的には、「ローテーションは、比例代表当選の趣旨からすれば、理論上、おかしいことでは無い」と思います。
そもそも、比例代表の名簿登載者は、党が推薦して決めた候補者です。
そして、比例区ですから、選挙区から選ばれた議員と違って、地域を代表している訳でもありません。
また、れいわ新選組の場合は、現状、所属党員間から、政策不一致の声は聞こえてきません。
そして、れいわ新選組の看板政策は「消費税の廃止」と「脱原発」と明確なので、この1年毎に議員がローテーションしても、方針がぶれることは無いでしょう。
つまり、方針や活動は、党内でしっかり引き継がれるよう、党が管理すれば、「政策がぶれ、引継ぎ不足による業務遅滞になること」はないでしょう。
「1年は短い、何ができるんだ」という声は、感覚論として、国民から確かにあると思いますが、官僚についても、多くの場合は、官僚トップの「事務次官」は、1年で交代するケースが多く、要は、ローテーションであり、れいわ新選組のローテーション制を批判するなら、官僚制度も批判されるべきでしょう。
・・・ただ、ローテーション制は、政党として、日本初の試みなので、私たち国民は、れいわ新選組が、「単なる議席のたらい回し」と非難を浴びないような管理体制の仕組みがあり、しっかり、マネジメントされているか、中止していくことが大事でしょう。
れいわ新選組の取り組みに注目したいと思います。
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