2022年12月31日付けのテレビ朝日が、
「【日直や学級会】「日本式小学校」中東に広がる…エジプトで51校」
というニュースを報道していました。
このニュースによると、
◆学級会や日直、生徒による掃除といった日本式教育を、中東で導入する学校が増えてきた
◆エジプトの「日本式小学校」では、生徒による掃除、日直や学級会などが導入されている
◆「TOKKATSU」(特別活動)は、協調性など社会性を身に付けることが期待されている
◆現地の校長は「子どもたちは、母親を手伝ったり、兄弟を尊重するようになった」という
◆日本式教育導入のきっかけは、シシ大統領が2016年に日本の学校を視察したこと
◆生徒たちの協調性や社会性に感銘を受け、エジプトに導入することを5年前に決定した
◆現場を視察した日本の教育関係者もその徹底ぶりに驚いていた
◆日本式学校は現在エジプトに51校あり、今後、100校にまで増やされる予定
◆「特別活動」の授業は、すでにエジプトのすべての公立学校に組み込まれている
・・・
ということです。
このニュースを聞いて私が驚いたのは、日本式教育の導入とその徹底ぶりという中身もありますが、エジプトの公立学校で、カリキュラムに組み込まれているスピード感です。
例えば、日本の首相や大臣が海外視察をして、「この方法は我が国にも導入するべきだ」と考えたとしても、明治維新や第二次世界大戦後の日本であればともかく、現在の日本において、いわゆる「鶴の一声」で、これまでの制度がガラッと変ることは、まずないでしょう。
有識者を集めて、検討会を開いて、現場の声を聞いて・・・と仮に「それは、結果としてすぐやった方がいい」ことだったとしても、エジプトのこの事例のようなスピード感はないでしょう。
日本式教育ですが、清掃や日直制度は、階級制度が強い国など、その国の事情があるので、一概には言えないのかもしれませんが、基本的には、どんどん他の国の小学校や中学校でも導入するべきだと思います。
自分で汚し、散らかしたものや出したゴミを自分たちで掃除することは、幼少期の教育として、大事なことだと思います。
気になるのは、「特別活動」です。
「学級会」、「生徒会」、「クラブ活動」、「学校行事」といった「特別活動」は、世界的に、日本独特だと思いますが、「自主性」や「協調性」、「問題解決能力」、「生徒による民主主義」といった点で、「学級会」や「生徒会」は、大事でしょう。
また、「クラブ活動」や「学校行事」も大切ですが、増やしていくと、教職員の負担が重くなると思います。
日本の場合は、公立校の教員に残業代を支払わないことを定める法律(給特法)により、教員は、月給の4%を教職調整額として一律に上乗せして支給する代わりに、残業代は支払われない、いわゆる「やりがい搾取」的な「定額働かせ放題」の実態があります。
こうした点をエジプトでは、どのようにクリアして、日本式教育を根付かせていくかが、将来的には、課題になると思います。
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