2022年11月17日付けの読売オンラインが、
「東京農工大で不適切契約5・3億円、複数の見積もり装う…「手間省くため」」
という見出しの記事を報じていました。
記事によれば、(筆者、一部編集)
◆国立大学法人・東京農工大で不適切な契約が141件、約5.3億円あった
◆不適切な内容は、随意契約を行う際、複数社から見積書を得たように装っていた
◆価格を比べて安い方を選ぶ、いわゆる「見積もり合わせ」が形骸化していた。
◆検査院の指摘を受け、東京農工大は、職員1人と上司の合計6人を厳重注意処分にした
◆その他、これらの契約に関与した22人について、口頭で注意した
◆東京農工大では、500万円未満の契約は、業務効率化のため随意契約を認めている
◆検査院が2020~21年度の随意契約576件(約27億円)を調べたところ、141件で、受注業者が他社の見積書も一緒に提出していた
ということです。
この報道を知って、個人的には、結論から言って、「難しい問題」、「会計検査院の立場なら仕方がないが、ちょっと杓子定規??」と感じました。
当たり前ですが、「公費」なので、透明性が求められますので、「公平性、透明性、正当性のある契約」や「できるだけ、コストパフォーマンスのよい契約」が、国立大学法人だから求められるのは当然です。
しかし、現実問題として、数万円の機器のメンテナンスや修理案件に、「相見積もり」は、それだけで労力がかかり、それこそ、「無駄業務」です。
例えば、自動車修理など、内容にもよりますが、「見積を取るだけで有料」です。
したがって、大学側の担当職員の立場では、
・不都合がなければ、これまでの付き合いのある業者に仕事を出したい
・大学の規定があるので、付き合いのある業者に、相見積もり用の見積依頼をする
といったことは、業務上、当たり前で、キックバックなどの見返りを期待した「悪質な」行為ではないと思います。
したがって、私は、大学側は、形骸化している随意契約のルールを見直し、会計検査院は、「本当に無駄や悪質な契約だったかどうか」で判断するべきだと思います。
大学側や第三者からすれば、「相見積もり」は、「客観性がある選定」に見えますが、
・なぜ、その業者を選ぶ必要があったのか、理由は明確か
・これまでのその業者の業務評価がされていて、正当な評価がされているか
・関係職員が不正を行っていないか
・・・
といった点をチェックする仕組みを作ることの方が、現実的、かつ、意味のある購買管理方法ではないかと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ829号より)
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