2022年10月4日付けの時事通信社の報道によると、不漁が続くサンマは、今年も漁獲量が少なく、小型化しているそうです。
記事では、10数年前は、旧築地市場に、北海道などで水揚げされた大型のサンマが、8月から大量に入荷しており、1匹約200グラムのサンマが多かったほか、250グラムを超える特大もあったそうです。
しかし、今年は、サンマの小型化が著しく、豊洲市場に入荷するサンマは、1匹100~110グラムが中心で、200グラム以上は皆無だそうです。
小型化だけでなく、水揚げ自体も少ないようで、豊洲市場の9月下旬の卸値は、約110グラムが1キロ当たり900円前後で、数が少ない約170グラムは1キロあたり5000円前後で、2011年の9月と比較すると、約170グラムの卸値は、10倍以上に高騰しているそうです。
また、サンマは、庶民の秋の味覚の代表のひとつですが、「サイズが小さいと消費者に敬遠される」とスーパーでは予想し、仕入が控えられているそうです。
こうした記事が出ると、一般的には、サンマの減少は「地球温暖化の影響」を考えがちですが、
・漁場が、日本近海から遠い公海に形成されている
・餌が豊富な日本近海にイワシが増え、サンマが近寄れない
・サンマの産卵場が日本の沿岸から離れた沖合に移っている
・EEZ手前の公海で中国や台湾の大型漁船がサンマを乱獲している
・国際的な漁獲枠が設けられているが緩い基準となっている
・・・
といったことが、サンマの漁獲量減少と小型化が進んだ原因でしょう。
「乱獲による個体数の減少」は、本来は、国際的な漁獲量枠の正しい設定で、個体数を維持すべきものですが、現在の世界の力関係からは、中国に交渉力でかなわないでしょうから、技術的に可能なのかどうか、わかりませんが、EEZ(排他的経済水域)内での「育てる漁業」に舵を切るしかないでしょう。
また、地質学や気候変動を専門にしている人と話していると、「なるほど」と思いますが、地球環境は、何百年、何千年、何万年単位で捉えれば、太陽の活動などの影響で常に変化しているもので、産業の発達による二酸化炭素排出量が温暖化の主原因でないことは、学者なら、誰もが知っていることです。
しかし、日本は、ヨーロッパの経済政策にやられっぱなしですね。
要は、水産資源にしても、「地球環境は常に変化しているもの」ということをよく認識し、それに対応した食生活や技術開発考えるべきで、「昔は、サンマは秋の味覚で、庶民の味方だった」と回顧して嘆いているだけでは、進歩がないと言うことなのでしょう。
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