2022年9月27日付けのFBS福岡放送が、

「全島民使用の洗剤を『せっけん』に。3か月間の調査結果を報告」

という見出しのニュースを報じていました。

 

ニュースを要約すると、

◆福岡県宗像市の島で、ユニークな調査が行われた

◆3か月間、住民が使うすべての洗剤を『せっけん』に変えた

◆その結果、環境にどのような変化があったのか、27日に報告された

◆調査は、2021年9月からの3か月間

◆全島民に、シャンプー、歯磨き、食器、洗濯に使う洗浄用品を『せっけん』に代えてもらった

◆調査結果は、「下水処理場内の微生物が豊かになった」、「海に流される汚れが少なくなった」など

◆調査は、「シャボン玉石けん」、「山口大学」、「宗像市」などが連携して実施した

◆『シャボン玉石けん』は、「地域単位でのせっけんの普及に一層力を入れたい」としている

・・・

とのことです。

 

そもそも、石けんと合成洗剤の違いは、「界面活性剤の種類の違い」だそうです。

合成洗剤のメリットは、なんといっても、「低温の水にも溶けやすい」点でしょう。

原料で捉えると、「石けん」は、天然油脂もしくは脂肪酸から作られ、合成洗剤は石油や天然油脂から作られています。

 

石けんの起源は、約1万年前とも言われていますが、合成洗剤の歴史は、石けんと比較すると、つい最近です。

具体的には、第一次世界大戦中(1914-1918)、ドイツは石けんの原料である油脂が欠乏し、石けん製造ができなくなったそうです。

「シャボン玉石けん」のHP情報だと、この油脂不足から、開発されたのが、石油を原料とした合成洗剤だそうです。

日本では、1937年に、ウール用中性洗剤として初めて市販され、第二次世界大戦後(1945年以降)にアメリカの石油製品の生産増大、電気洗濯機の普及、欧米地区は硬水で、石けんカスが出ないことが追い風になり、急速に合成洗剤が普及したそうです。

日本においては、石けんの使用量を合成洗剤が追い抜いたのは、1963年だそうです。

 

20代の頃、「石油由来の製品は体に悪い」という情報を聞きかじり、一時期、今回の宗像市の調査のように、全ての洗剤を石けんに代えていたことがありました。

当時を思い起こせば、石けんで髪の毛は洗えるけど、リンスがないから髪がゴワゴワしている、洗濯物が、ゴワゴワして柔軟剤を使いたくなる、といった不便さを感じて、「石けん生活」は、半年ほどで断念した記憶があります。

 

それにしても、大規模な実験で、面白いです。

環境問題やSDGsへの国民の関心も高まっているので、大手化学製品メーカーや大手スーパーマーケットがタッグを組んで取り組めば、石けんの普及率は高まる気がしますが、一般消費者にとっては、便利さとコストとの闘いなので一筋縄には行かないのかもしれませんね。
 

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