(前編からの続き)
ただ、日本において「もやし」、「かいわれ」など「発芽野菜」は、生産業者と加工業者が同一、かつ連続工程となっており、あくまでも私見ですが、食品安全マネジメントシステムの観点では、「Bを切り離して、Cの加工部分だけで食品安全マネジメントシステムを構築すること」は、違和感があります。
したがって、「もやし」など「発芽野菜を製造している組織」がFSSC22000を取得する場合は、「ISO22000とFSSC22000の組み合わせ」でマネジメントシステムを構築するのがよいと私は考えます。
話題は少し逸れますが、最近は、SDGsが浸透し、水産業においては、天然物を捕獲する漁業から養殖の割合が高まっているそうです。
農水省の令和2年度のデータでは、漁業総生産量417万トンのうち、天然漁業(海面漁業(76%)と内水面漁業(1%))は約77%、つまり養殖はすでに全体の23%になっています。
養殖比率が天然より高い魚種として、マダイ(81%)、ブリ類(57%)、クロマグロ(61%)、クルマエビ(87%)などがり、世間一般のイメージより養殖魚の比率は、年々高まっています。
養殖魚の比率上昇にともない水産業組織のISO22000やFSSC認証が増えています。
ただ、認証範囲は「水産加工部門(C1)」のみとしているケースが多く、これも私見ですが、消費者の立場で食品安全を捉えると、上流工程の「魚・海産物の生産(A2)」も認証範囲に含めるべきではないかと思います。
養殖部分は、ASC認証(責任ある養殖により生産された水産物認証)という認証制度があるので、食品安全マネジメントシステムとダブルで認証するのはコスト的にも大変、という考えもあるのかもしれませんが、食品安全マネジメントシステム認証の目線で捉えると、消費者は、水産加工のプロセスより、養殖プロセスに対する関心の方が高いのではないかと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ805号より)
【好評発売中!】
『事例で学ぶコンプライアンスⅠ』
(トータルEメディア出版)
事例で学ぶコンプライアンス Ⅰ | TEM出版書店 (total-e-media.jp)
事例で学ぶコンプライアンス | 有賀正彦 |本 | 通販 | Amazon
『できるビジネスマンのマネジメント本』
(玄武書房)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
Twitter:https://twitter.com/ariga9001