組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。
このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。
今回のテーマは、「“もやし製造”組織のサブカテゴリと審査方法」について。
食品安全マネジメントシステム(ISO22000)の審査を実施する認証機関に対して、ISO/TS22003:2013(食品安全マネジメントシステム-食品安全マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項)という要求事項があります。
このISO/TS22003では、附属書Aにフードチェーンカテゴリの分類が決められています。
この分類は、ご承知の通り、例えば、(サブカテゴリは省略)
A:畜産・水産
B:農業
C:食品製造
D:動物の飼料製造
E:ケータリング
F:流通
G:輸送及び保管サービスの提供
H:サービス
I:食品包装及び包装資材の製造
J:装置の製造
K:化学製品の製造
となっています。
しかし、GFSI(世界食品安全イニシアチブ)の認証規格のひとつであるFSSC22000は、B(農業)、F2(食品の仲買・取引)、H(サービス)、J(装置の製造)は、認証対象となっていません。
では、例えば、日本における代表的な食材である「もやし製造」の会社が、食品安全マネジメントシステムの認証を取得する場合は、どうなるのか?という観点を考えてみます。
「もやし」は、一般的な製造プロセスとして、
・浸漬(種子洗浄、表面殺菌処理、仕込コンテナ)
・育成(水抜き、暗室での栽培)
・洗浄及び脱水(種子の殻、ひげ取り及び洗浄、脱水)
・袋詰め(計量、袋詰め)
・保管・出荷
というプロセスから成り立っています。
つまり、「浸漬」、「育成」は、「農業(B1)」、「洗浄~出荷」は、「食品製造(C2)」と考えることができるでしょう。
したがって、「もやし製造会社」がISO22000の認証を受ける場合は、フードチェーンカテゴリを「B1、C2」と特定して、力量がある審査チームを編成し審査すればいいでしょう。
しかし、組織が「FSSC22000を取得したい場合」は、「B」カテゴリはないので、「C」で認証を取得するしかありません。
(後編に続く)
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