2022年7月2日に発生した大規模なKDDIの通信障害。
auユーザーでなくても、多くの日本人が、このニュースに関心を持ち、「日本品質はどうなってしまったんだ」とショックを受けたと思います。
何が起きてしまったのか、原因などを備忘録的に、残しておきます。
◆直接の原因
VoLTEの古いルーターを新しいルーターに交換するときに、その中のルーターに不具合が発生し、輻輳(一ヶ所に集中して混雑する)が起きたようです。
ちなみに、VoLTE(ボルテ)とは、スマートフォン(スマホ)や携帯電話のLTE(Long Term Evolution)ネットワーク上で音声通話を実現するために標準化団体の3GPP(Third Generation Partnership Project)で制定した標準規格のことです。
LTEはもともと、高速なデータ通信を実現するために誕生しました。
LTE上で音声もやり取りするために、LTEより遅れて登場したのがVoLTEなのです。
◆なぜ、輻輳が起きたのか
3G時代には、発生しなかった問題といわれています。
その理由は、3Gの時代は、データ通信と音声通信が分かれていました。
LTEは、データ通信を想定して作られ、音声通信を想定していなかったそうです。
つまり、リアルタイム性と接続性を以前のアナログ通信網時代ように音声通信に求めたため、データベースへの負荷が大きくなったのでしょう。
要は、今回のような大規模通信障害が発生した結果から考えると、VoLTEのシステム設計に不備があったと考えるのが自然でしょう。
それにしても、VoLTEのシステム設計時に、交換機を交換する際に想定される不測の事態に対する供え(予防手順や対応手順)は、あったのでしょうか。
「KDDIという大通信会社だから、想定や対応手順はあったはず」と素人的には、考えたいですが、今回の長時間に亘る通信障害の対応状況から考えると、システム設計部門は「想定外」だったのではないかと思います。
交換機の取り替え時のリスクを想定していなかったとしたら、システム設計のレビュー体制が有効ではなかったわけで、KDDIは、徹底した再発防止策を取ってほしいものだと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ810号より)
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