2022年8月19日に、日本ラグビー協会が元理事の谷口真由美氏(大阪芸術大客員准教授)をけん責処分にしたことを各メディアが報じていました。
各メディアによれば、
◆谷口氏は、職務上知り得た情報を書籍で不特定多数に公開した
◆谷口氏は、新リーグ「リーグワン」を巡る内部審査について書籍で公開した
◆日本ラクビー協会の規定では元理事も処分できる
◆谷口氏は、理事として在任中は、説明できる機会を与えられなかった
ということです。
谷口氏が、自身の書籍で、
「新リーグの振り分けで、地域密着など競技以外も重視した書類審査で一部の強豪チームを1部から除外して反発を受け、最終的に発表された審査結果は順位が入れ替わっていた」
と主張しています。
これが事実だとすれば、公平性を担保すべきスポーツ団体としては、問題です。
そもそも、日本ラグビー協会が、新リーグの1部、2部、3部の振り分けプロセスに透明性を持たせ、決定過程を世間にちゃんと説明するべきでしょう。
法律論的には、「組織内部の機密情報漏洩」として、日本ラクビー協会が「けん責処分」をすることは当然なのかもしれません。
ただ、逆に言えば、谷口氏が書籍で明らかにした内容は「事実です」と日本ラクビー協会が認めたことになります。
また、こうしてメディアが大きく報じることで、世間から「日本ラクビー協会は、公益性がある団体なのに、内部プロセスについて透明性や公平性を欠く組織である」と印象付けられてしまったと思います。
それにしても、スポーツ団体は、これまでも組織自体の問題がよく噴出します。
・特定の権力者による独裁
・体育会的、縦社会
・学閥による権力闘争
・パワハラ、セクハラ
・・・
一般の民間企業だったら、消費者からそっぽを向かれかねない事態です。
谷口氏の書籍により、メディアが取り上げ、世間も「おかしい、問題だ」と騒ぐことで、日本ラグビー協会の組織的な浄化を期待したいですが、個人的には、バスケットボール協会が、サッカー協会で会長を務めた川淵氏により組織改革を行ったように、「しがらみのない外部の行動力、発信力のある人」が組織内部に加わらなければ、閉鎖的な日本ラグビー協会の体質はなかなか変わらないと思います。
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