2022年7月で、政府が、全国の小売店にレジ袋の有料化を義務づける制度が開始されて2年か経ちました。
日本チェーンストア協会によると、全国のスーパーにおけるレジ袋辞退率は、令和3年度で80.26%だそうです。
レジ袋の有料化制度が始まる前のスーパーにおけるレジ袋の辞退率は、約5割と言われ、「マイバック化」は世の中に浸透していると思います。
ただ、レジ袋の辞退率は、これ以上増えないと思います。
なぜなら、ある一定層は、「レジ袋が買い物袋としてだけで無く、別の用途で必要」だからです。
私の場合、コンビニで、「ドリンクとおやつ」、「新聞と雑誌」程度の買い物は、レジ袋を辞退します。
しかし、コンビニ利用のうち、5割ぐらいは、「出張先」なので、意識として、「出張先への荷物を増やしたくない」という意識が働き、マイバックを持ち歩くことはありません。
また、自宅からスーパーに買い物に行く場合は、洗濯用洗剤、ティッシュペーパー、食料品などを購入しますが、この場合、マイバックが無ければ「大きなレジ袋」を購入することになります。
「マイバックを持って行けば・・・」と思われる方が多いと思いますが、「大きなレジ袋」は、「出張先へ持参する下着入れ」、「缶・ペットボトルなど資源ゴミ入れ」として便利なのです。
だから、スーパーでの買い物が、思ったより少なくなり、店員さんから「小さなレジ袋でよろしいですか?」と聞かれても「(価格の高い)大きな袋をお願いします」とわざと大きな袋を購入するするぐらいです。
マイバック派の人に「レジ袋が家にあふれないですか?」と聞かれることがありますが、私の場合、レジ袋が「お店から自宅までの移動手段」として利用され、そのまま廃棄されることは、ほぼなく、レジ袋の用途として、例えば、
・生ゴミの一次梱包袋
・出張先に持って行く小物入れ
・出張先に持って行くランニングシューズ入れ
・ジョギング時のスマホや小銭入れ
・濡れた折りたたみ傘を鞄に入れる時の袋
・中身を見られたくない燃えるゴミの一次梱包袋
・・・
など数多くの用途があり、おそらく、「オールマイバック」にしたら、上記に挙げた用途のための袋を別途、購入することになるでしょう。
ちなみに、大手流通チェーンのイオングループでは、令和3年度のグループ全体でのレジ袋収益金は、約1億3700万円になったそうです。
サイズの大小はあるものの、レジ袋の枚数としては、年間で約32億枚。
イオンによれば、二酸化炭素量換算で、約9万9000トンの排出を削減したことになるそうです。
ただ、「イオンの買い物客によるレジ袋の削減=地球全体の二酸化炭素排出量の削減」とはなっていないと思います。
例えば、レジ袋を自宅のゴミ箱に入れていた人は、ゴミ箱用の袋をどこかで調達する必要があります。
また、自宅で調理する人は、生ゴミが必ず相当量、発生しますが、レジ袋を使用していた人は、生ゴミ用の袋を調達する必要性が生じます。
「イオン」の環境影響として考えれば、「直接影響」(レジ袋の使用枚数)は減ったが、間接影響(レジ袋を辞退することで別途ポリ袋の使用が生じる)は増えていると考えられるかもしれません。
名古屋出張した際に立ち寄った地元スーパーで買い物した際に、「レジ袋」を求めたところ、「名古屋市の有料ゴミ袋」をレジ袋として採用していました。
私は、名古屋市に住んでいないので、この有料ゴミ袋でゴミを捨てることはありませんが、名古屋市民なら、「有料ゴミ袋は必須」ですから、有料ゴミ袋をバラ売りで購入したようなもので、無駄がない取組だと思いました。
個人的には、レジ袋の有料を義務づける制度化の環境への効果は、限定的だと思います。
しかし、人々が地球環境への関心を持ち、意識を高める効果はあったと思います。
ただ、企業があまり「環境に優しい」を強調すると、「本音は、経費を減らして利益を出したいためだろ」逆に反発意識を生むようにも思います。
【好評発売中!】
『事例で学ぶコンプライアンスⅠ』
(トータルEメディア出版)
事例で学ぶコンプライアンス Ⅰ | TEM出版書店 (total-e-media.jp)
事例で学ぶコンプライアンス | 有賀正彦 |本 | 通販 | Amazon
『できるビジネスマンのマネジメント本』
(玄武書房)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
Twitter:https://twitter.com/ariga9001