2022年7月13日付けの日テレNEWSが、
「スシローがまた“謝罪” キャンペーン前に“ビール半額”のポスター 先月には「おとり広告」で…」
と題したニュースを報じていました。
記事によれば、(※筆者が一部編集)
◆回転ずしチェーン「スシロー」で、キャンペーン開始前にポスターを掲示していた
◆キャンペーン開始前に店舗にポスターを掲示した店舗は少なくとも31店舗
◆スシローの運営会社は、本来の価格で飲んだ客に差額を返金すると明らかにした
◆キャンペーンの開始日は7月13日(28日まで)だが、8日から掲示した店舗もあった
◆運営会社の「あきんどスシロー」は、本来の価格との差額264円を返金するとしている
とのことです。
スシローと言えば、2022年6月6日にも、消費者庁などから「おとり広告」を指摘されています。
ご存知の方も多いと思いますが、この時は、ウニなどを使った商品を期間限定として、CMなどで広告していました。
しかし、実際には、全国の店舗の9割以上の店舗で販売されていない日があったのです。
「あきんどスシロー」は、7月14日にホームページで「7月13日からの 何杯飲んでも『生ビールジョッキ」半額キャンペーン に関するお詫びと再発防止策等のお知らせ』と題した謝罪文を掲載しました。
謝罪文によれば、今回の問題の原因は、
1)当該告知物は、キャンペーン開始日から掲示することを前提としていたため、開始日を明記しておりませんでした
2)本部から指示のあった掲示のタイミングを対象店舗では遵守されておりませんでした
3)その結果お客さまに誤解を与え、また、その際にご指摘いただいたにも関わらず、返金など適切な対応をしておりませんでした
と説明しています。
私は、これらの原因について、理解はしますが、
・そもそも、ポスターにキャンペーン終了日の記載はあるが開始日がないのはおかしい
・ポスター作成に関して適切性を検証する仕組みがない、あるいは機能していない
・キャンペーンを企画した本部から店舗にポスター掲示手順がしっかり周知されていない
・多くの店長は、開始日より早く掲示したら「景品表示法違反」という認識が欠如していた
・客からの指摘に対して、適切に対処できなかったのは、返金に関する権限がないから
といったことも問題だと思います。
再発防止として「店舗における意識改善の実施」や「ご指摘に対する事実確認の実施と真摯な対応の徹底」が挙げられていますが、店長や店長不在時の責任者に権限を持たせなければ、タイムリーなお客様対応はできないでしょう。
あきんどスシローの再発防止策をみて、「意識改善など精神論主体で、責任権限の見直しという発想がない」点が、個人的には残念に感じます。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ811号より)
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