2022年7月13日付けの毎日新聞が、

「ロマンスカーを9300回虚偽予約の疑い「乗り鉄」男性を書類送検」

と題した記事を報じていました。

 

記事によれば、(※筆者が一部編集)

◆警視庁捜査一課は、志木市に住む無職男性(48)を偽計業務妨害容疑で書類送検した

◆容疑は、小田急電鉄特急「ロマンスカー」の座席予約を9000回以上繰り返した業務妨害

◆男性は乗車を楽しむ鉄道ファン(乗り鉄)だった

◆犯行動機は、「職場のストレスやロマンスカー乗務員の態度が気に入らず、嫌がらせ」目的

◆書類送検容疑は2021年3~11月、小田急の予約サイトで、乗車意思なく9313回予約した

◆捜査1課は起訴を求める「厳重処分」の意見をつけて種類送検した

◆小田急の予約システムは、発車15分前までに決済されないと自動キャンセルになる

◆男性が繰り返した乗車意志のない予約は、9割が展望席だった

・・・

ということです。

 

犯行動機のひとつである「乗務員の態度が気に入らなかった」の事例として、男性が話していることのひとつに、「展望席に座って優越感に浸っていたのに車掌が自分の席の隣に乗客を乗せたことがあった」ということがあったそうです。

記事では「車掌が自分の席の隣に乗客を乗せた」と男性が話しているようなので、このケースは、おそらく、「男性の隣に乗ってきた乗客は、予約なしで乗車し、車内の空席に車掌が座らせたケースではないかと思います。

 

私も、たまに「この車掌さん、もうちょっと配慮してよ~」と感じる経験があります。

例えば、予約無しで乗車してきた客から、車掌に「指定座席」を要望される乗客がいますが、その際に、「なんで、僕の隣に座らせるの?」と思うときがあります。

車掌の立場では、「予約が入っていなさそうな座席」に座らせるのでしょうけれど、そのまま終点まで、他の座席(特に窓側と通路側の隣り合わせ席が空いている場合)が空席であることも多く、結果として「僕の隣に呼び込み客を座らせなくてもよかったじゃーん」というケースは、よく生じます。

 

車掌さんが、例えば、

・(私に対して)恐れいりますが、お隣の座席を失礼します

・(飛び込み客に対して、他の座席に座らせ)予約の人が来られたら席を移ってください

などの対応をしていれば、少しは、元々指定席を予約して客のイライラは減ると思います。

つまり、今回ケースが、男性が悪いのは明らかですが、車掌業務にも、改善箇所はあると思います。

 

それと、小田急の予約システムは、

・会員登録なし

・クレジットカード登録なし

でも予約できるそうです。

年に数回利用の乗客の立場で言えば、「予約手続きが楽」ではありますが、これも、9300回以上の偽予約を繰り返しやすくした要因ではないかと思います。

 

それにしても、9ヶ月程度で、9300回を超える偽予約は、やりすぎです。

単純計算で、月に1000回以上の偽予約をしたわけで、いくら、仕事のストレスや小田急車掌の態度にイラッとしたいっても、執念深すぎます。

犯罪にならない他のストレス解消法を、この男性は、見つけて欲しいと思います。
 

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