2022年6月24日に、共同通信社など各メディアが、ソフトバンクグループの元副社長の退職金が「45億円」だったと報じていました。
メディアの報道によれば、
・ソフトバンクグループ(SBG)の副社長だったマルセロ・クラウレ氏は2022年1月に退職した
・退職金は、45億6700万円であることが、開示された有価証券報告書で明らかになった
・クラウレ氏は、SBG傘下の企業だった携帯電話大手スプリントCEOを務めていた
・スプリントのCEO)として経営を立て直し、孫正義会長兼社長の後継者候補とされていた
そうです。
ご存知の方も多いと思いますが、クラウレ氏は、スプリントのCEOの他に、中南米で大規模なファンド(ラテンアメリカファンド1など)を立ち上げるなど、SBGに大きな利益をもたらしてきました。
ただ、これらの業績に対して、クラウレ氏は、1000億円単位の報酬を求めていたとも言われ、報酬交渉が決裂し、SBGの副社長を退任しました。
つまり「報酬を巡り、孫氏と対立があった」わけです。
中南米の大規模ファンドがSBGにもたらした利益は、どのぐらいになるのかわかりませんが、クラウレ氏がSBGにもたらした利益からしたら、「退職金」と捉えると「超大金」ですが、金額的には、妥当な金額なのかもしれません。
また、このような格差を生む報酬体系がグローバルスタンダードなので、高額報酬の仕組みにしないと「優秀な経営のプロ」が採用できなくなっています。
一般人と今や事業会社と言うより投資会社化したSBGの経営層の報酬は、比べるべきものではないですが、これが「グローバル基準の経営層に支払われる報酬」だとしたら、現代社会の世界経済は、「1%の富裕層の資産が、世界人口35億人の資産と同等とも言われ、何か歪みがあるように思います。
懐古主義ではありませんが、
・昭和の日本は、総中流社会型の経済
・日本型賃金構造は、まじめに頑張れば、平社員も自宅を建て、こどもが作れた
・日本企業の利益は、融資している銀行の利益になり、経済が循環した
・小泉竹中以降、アメリカ型格差社会が広がった
・日本企業の内部留保は拡大したが、社員の賃金は30年間上がっていない
・結婚はできず、子育てにも多額のお金がかかり、少子高齢化が加速した
といった状態が、今の日本です。
しかし、私を含め、政治に関心を持ち、期待する人も年々減少の一途。
日本が没落しきった時は、年齢的に「あの世」かもしれませんが、なぜ、こんな世の中になってしまったのだろう、と思います。
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