2022年5月24日付けのRKBオンラインが、

『「包丁破片」混入の疑い 福岡市の給食センター~中学校11校でスープの提供中止』

という見出しの記事を報じていました。

 

記事によれば、

◆23日に、福岡市の第3給食センターで、スープの提供を中止した

◆提供中止理由は、調理中のスープに、包丁の破片が混入した可能性があったため

◆調理員がスープに使用する玉ねぎを切り終えて包丁を点検した際に、刃先が欠損していた

◆欠損は1ミリほどで、調理器具やシンクなどを確認しても見つからなかった

◆そのため、調理中のスープは全て廃棄した

◆廃棄により、市内11の中学校でスープの提供ができなかった

◆対象の生徒の給食費からスープ代の44円を減額することにした

◆給食センターでは、食材を切る前と切った後に包丁の点検作業を行っている

◆市教委は「安全においしい給食が提供できるよう今後もチェックを徹底する」と話した

とのことです。

 

一般的に、調理施設では、「機械器具類の衛生管理」手順が、文書で規定されています。

おそらく、包丁に関しては、「作業毎」に、

 

〈洗浄と確認〉

・スポンジで洗剤をつけて洗う

・流水で洗う

・(消毒)塩素系漂白剤で消毒後、流水でよく洗う

・ペーパータオルで拭き、乾燥させる

・使用前、使用後に破損等がないことを確認する

・欠損があった場合は廃棄

・欠損した部分等が製品に混入した可能性がある場合は、事故発生時の対応を行う

・・・

といった手順が決められていたのでしょう。

 

したがって、この第3給食センターの調理員達は、給食センターの衛生管理手順に沿った正しい対応をしたと言うことになります。

 

包丁が欠損することは、包丁を調理作業に使用する以上、避けて通れないでしょう。

ただ、発生頻度にもよると思いますし、感覚的ですが、「年に複数回」、このような、

「刃物の欠損→破損部分が発見できず→製品廃棄→給食で一部の献立が提供できず」

という状態が発生するとしたら、「なんらかの改善策」が必要でしょう。

 

実現可能かどうかわかりませんが、例えば、

・調理器具(包丁)の材質の改善

・調理器具(スライサー)として、包丁以外のものを使用する

・包丁の点検頻度を増やし、製品廃棄がその日の製造分全てにならないようにする

・製品廃棄の場合の代替品を準備しておく

などです。

 

給食センターの所管が市教委だとしたら、いわずもがなですが、市教委は、調理場における不具合状況を定量的に監視し、衛生管理手順を継続的に改善することが必要でしょう。

ところで「市教委の業務遂行状態」をチェックする機能はどのようになっているのだろう、と思います。
 

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