ご存知のように、2022年5月18日に、山口県阿武町が誤って給付金4630万円を一世帯に振り込んだ問題で、山口県警は、24歳の男性容疑者を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕しました。
男性の容疑は、
・役場のミスで振り込まれたことを知っていた
・役場からの返還要請に対して、拒否していた
・4630万円を、「ネットカジノで使い切った」と供述している
・自身のスマートフォンを操作して自己名義の口座に振り替えた
・振り替えは、オンライン決済サービスを利用した
・よって、財産上不法の利益を得た
というもののようです。
ざっくりした経緯としては、
・阿武町役場が、男性容疑者に4630万円を振り込んだのは4月8日
・5月12日に、役場は、「不当利得の返還」を求めて男性を提訴
・役場は、弁護士費用や諸経費を含んだ5115万9939円の支払いを求めた
というものですが、私の男性容疑者に対する疑問は、
「なぜ、男性は返還手続きに役場職員が同行していた際に急変して取りやめたのか」
「なぜ、ネットカジノを利用したのか」
という点です。
勝手な憶測ですが、
「役場職員に同行して移動している最中になんらかのトラブルや言い争いがあった」
「誰かに悪知恵を吹き込まれた」
という気がします。
また、世間仰天した「ネットカジノで使った」は、誤って振込みされた金額より約500万円も多い役場からの返還請求に、焦りを感じてパニックになった、という可能性があるのではないかと想像します。
それにしても、役場のミス、銀行の振込依頼の確認システムにも、根本的な間違いがあったように思います。
役場のミスに関しては、出納担当が2名で、そのうちの1名が経験の浅い新人だったと報道されているので、振込み手順とそのチェック機能が有効に働いていなかった、と思われます。
銀行に関しては、「手順通りに振込依頼業務を処理した」ということかもしれませんが、「4630万円もの大金を個人宛の口座に振り込むことへの違和感」から、「役場に確認する」という担当者のセンスのなさに唖然とします。
今の時代は「自分の所掌職務を着実に処理する」ということが尊ばれる時代なのかもしれませんが、昭和の時代であれば「あれ??」と感じたことは、「前工程に確認する」というプロセスが機能していたと思います。
古い話ですが、30年近く前に、監査で訪問した製造工場の出荷工程担当者は、外国人労働者でした。
外国人労働者に担当が変わった後に不良品の外部流出が増加したので工場が調べてみると、以前は、出荷担当者が、前工程の検品工程の担当者に、懸念される製品については、(手順には無いが気を回して念のため)確認するというプロセスがあったそうです。
しかし、外国人担当者は、「出荷置場に運ばれてきた製品は、とにかく梱包して出荷する」という仕事を着実に実施していたため、不良製品の外部流出が増えたとのことでした。
今回の事件を知って、一番の問題は「誤入金をすぐに返還しなかった男性」であることは疑いの無い事実ですが、役場の業務プロセス、役場の男性とのコミュニケーション、銀行業務などにも、改善すべき点があるのではないかと思う次第です。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ803号より)
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