「人生100歳時代」といわれるようになってから久しいです。
「人生100歳時代」と言われる理由としては、大きくは、ふたつあると思います。
それは、
・日本人の平均寿命が伸びていること
・超高齢化社会となり、年金財政の圧迫など働かざるを得ない社会環境になっていること
でしょう。
2020年のデータですが、厚生労働省の発表によれば、日本人の平均寿命は、女性が87.74歳(世界第1位)、男性が81.64歳(スイスに次いで世界第2位)と、過去最高を更新したそうです。
したがって、日本の年金は、「積立方式」ではなく「賦課方式」である以上、高齢化社会となって、現役世代人口が相対的に減少し、さらに、寿命が伸びていると言うことは、どう考えても、
・年金受給年齢を引き上げる
・年金支給額を減らす
・ある一定の収入がある人の年金受給を辞退してもらう
といった方法を取らざるを得ません。
そうなると、人の価値観や生きがいは、それぞれですが、プロパガンダとして「人生100歳時代」や「働く意欲がある人がいくつになっても働ける環境整備が大事」と喧伝して、「今はそういう時代」という認識を国民に自然と植え付けるしかないわけです。
私が社会人になった1990年代前半は、多くの企業における定年は60歳で、今では信じられませんが、55歳や58歳が定年だという企業も多く存在しました。
私が最初に勤務した経済産業省の外郭団体(特殊法人)は、当時、定年が63歳で、嘱託で64歳まで延長できる規定になっており、就職内定が決まったときに「これで、人生安泰だ」と思ったものでした。
私は、当時、バブル期で大手企業の内定に喜んでいる友人達を見て、「彼等の行く会社は定年が60歳」、「俺の勤務先は64歳だから4年も長く務められる」と内心思っていました。
しかし、当時から30年経過して、まさか、70過ぎまで働く予定でライフプランを組まなければ、先行きが不安な時代になっているとは、その頃は露にも思わなかったです。
話は変りますが、大阪のねじの専門商社(サンコーインダストリー)に勤務する玉置泰子さんは、2020年12月に「世界最高齢総務部員」としてギネス世界記録に認定されたそうです。
玉置さんは、
・1956年に入社(2021年4月当時で90歳)
・55歳の時に、定年を迎え、その後、嘱託社員として再雇用された
・会社では、総務部長付け課長を務め、現在は、経理や庶務を担当している
・平日午前9時から午後5時半までのフルタイム勤務
・大阪府豊中市の自宅からバスと電車で通勤している
・約20年前に、社内のIT化が急速に進み、70歳手前で、パソコンの使い方を習得
・現在は、メールやFAXをチェックし、給与計算や議事録作成が主な業務
だそうです。
ちなみに、「サンコーインダストリー」は、ISO認証機関のJIA-QA Centerで、QMSとEMSの認証を受けていますが、総務部の審査の時に、玉置さんはどんな受け答えをしているのか、興味があります。
動画で、玉置さんの歩き方、しゃべり方を見ましたが、とても、90歳を越えている方には見えません。
今流行の「FIRE」(Financial Independence, Retire Early:経済的自立と早期退職)する経済力も金融投資スキルもないので、定期的に、仕事やプライベートで意欲的な活動をしている自分より同年代以上の人に刺激を受けて、気合いを入れ直して、頑張りたいと思います。
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