2022年3月10日に、地方交付税を大幅に減額された泉佐野市が国に取消しを求めていた訴訟の判決があり、大阪地裁は、「地方交付税法の委任の範囲を逸脱し違法」として泉佐野市の請求を認め、国の決定を取り消したそうです。
これまでのふるさと納税に関する泉佐野市の過去を簡単に振り返っておきます。
2019年に、「ふるさと納税」で約185億円の寄付金を集めました。
すると、国から、泉佐野市は、一時、「制度の趣旨に反する方法で寄付金を募集した」との理由で、ふるさと納税制度から除外されました。
しかし、その決定に対し、泉佐野市は、制度からの除外を取り消す最高裁判決を受けてふるさと納税制度に復帰しました。
けれども、国は、今度は、泉佐野市は、十分な財政力があるとして特別交付税が減額された時期があり、泉佐野市は、今回の「地方交付税の大幅な減額の取消し」を求めて訴訟を起こしていました。
ちなみに、泉佐野市への2019年度の特別交付税は、災害関連を除いて配分されず、交付額は前年度比4億4千万円減の約5300万円だったそうです。
今回の裁判の争点は、「特別交付税の配分をめぐる国の裁量」です。
国側は、
・地方交付税は、自治体の財政状況に臨機応変に対応する趣旨がある
・総務省令に基づく総合判断で、地方交付税は減額できる
と主張しました。
泉佐野市は、
・寄付金収入は減額される要因として、地方交付税法では想定されていない
・国による「見せしめ」に後付けで考案された
と主張しました。
私は法律の地方交付税に関しては、シロウトですが、地方交付税法では、
「交付金額の算定には、経常的な収入ではない寄附金の額を計上しない」
という規定があります。
ご存知のように、「ふるさと納税」は、「納税」との名称がついていますが、実態は、寄付金です。
したがって、良し悪しは別にして、各自治体の努力で集めた寄付金額を理由に、地方交付税の算定を変えた国の判断は、無理があるでしょう。
つまり、大阪地裁の判断は、法律に基づき、妥当な判決だと思います。
話は、今回の判決からずれますが、現在のふるさと納税は、本来の趣旨から逸脱しているでしょう。
おさらいですが、ふるさと納税は、「地方創成」が目的だったはずです。
つまり、私たちが好きな自治体を選んで寄付ができる制度、過疎化や高齢化で税収が減少している地域と、都市部との地域間格差を是正するための制度です。
しかし、「この自治体を応援したい」という純粋な気持ちより、
・ふるさと納税により、返礼品がもらえるお得な制度
・ふるさと納税により、住民税が控除される制度
(※住民税からの控除の計算式=「(ふるさと納税額-2,000円)×10%」)
といったことが目的化しています。
感覚的には、日本全体の「住民税」として捉えれば、ふるさと納税の制度開始前より、総額の住民税収入は減額しているでしょう。
「ふるさと納税」は、返礼品の還元率も高いので、
「住民税の減額分」>「実質的なふるさと納税収入(ふるさと納税-経費)」
という図式ではないかと思います。
あくまでも、私の個人的事情ですが、私のような出張族は、住民税を支払う自治体に滞在する期間は、年間の半分以下であり、思い入れのある自治体や滞在日数の多い自治体に、住民税の何割かをもっと気軽に支払うことができる制度に「ふるさと納税」がなればなぁ、と思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ793号より)
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