(前編からの続き)

日本で「監査」というと「実績記録を確認し、手順通りに業務が遂行されていたかどうか」の確認をイメージする人が多いようです。

実際、「会計監査」は、前年度の決算報告が会計基準に則って適性がどうかを監視するものです。

要は、「前年度の業務がルールに従って実施されたかどうか」を確認するのが監査であるという発想です。

この組織の業務監査記録を確認すると、まさに、「社内手順通りの業務が実施しているか」、「適用法令通りに業務は遂行されたか」というチェックリストになっていました。

 

エピソード1とエピソード2を紹介しましたが、共通しているのか「手順通りに業務が実施され記録があるか」という点を「監査」としていることです。

しかし、ISOの内部監査では、こうした視点も「監査目的のひとつ」ではありますが「マネジメントシステムが有効に機能しているか」という視点もあります。

つまり、仮に「社内手順通りに業務が実施されていても結果がよくなければ有効には機能していない」ということもできるかもしれません。

例えば、「品質会議は毎月1回実施する」となっていても、

・周知が不十分

・伝達ミスによる業務遅滞

・生産計画の急激な変化に適した対応が取られていない

といった事態が発生していれば、「月に1回の会議で頻度は適切なのか」、「会議内容は現状の手順の内容でよいのか」、「会議に参加するメンバー及び会議の決定事項について周知される範囲は適切か」といったことを監査する必要があるわけです。

 

マネジメントシステム監査の場合は、大げさに言えば「今後の業務を保証するに値するマネジメントシステムが構築され運用されているか」という視点が必要なわけです。

つまり、決められた手順に改善の余地があれば、それを検知して、継続的に組織自身で仕組みを改善していくきっかけにするのが内部監査なのです。

私の感覚では、1990年代と比較すれば、この考えはかなり浸透していますが、まだまだ、「ルール通りか否かをチェックすること=内部監査」と捉えている人がいるので、この違いをちゃんと伝えていかなければ、と思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ669号より)
 

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