先日、受講したあるセミナーで「サステナブル・シーフード」に関するお話をお聞きしたので、備忘録代わりに、要点をまとめておきたいと思います。
《世界の水産物供給の現状》
・漁業能力が向上しているにもかかわらず、資源の減少により漁獲量は減少傾向
・養殖生産量の増加により、需要を賄っている
・世界の水産物需要は年々拡大している
・1人あたりの所得上昇と人口の増大が水産物需要の背景
・水産物需要は2030年には1億5千万t(予測値)を超える(2000年は約9千万t)
《人口種苗の重要性》
※人工種苗:養殖または漁獲された親から人工的に生産された幼生や稚魚などのこと
・天然水産資源に対する社会の漁獲圧は年々高まっている
・水産分野の持続可能性の確立は急務である
・養殖業は、持続可能な水産物供給を可能にすると期待されている
・種苗が漁獲の場合、養殖であっても、資源枯渇の原因となる
・種苗採捕段階での適切な資源管理、または、人工種苗による種苗供給が必要になる
・現状、養殖業が、持続可能になる最も効果的な方法とされている
《人工種苗のメリット》
・生産性向上・餌の節約
→例:成長が早く強い種苗が誕生すると、結果として飼料効率が高まる
・薬の使用低減
→例:病気に対して強い種苗を選抜育成すれば、生産原価削減、環境負荷低減になる
・生産物価格の安定
→種苗生産量が計画的になり、結果的に相場が安定する
⇒種苗を天然水産資源に頼らないことで持続可能性を強く担保する
《持続可能な水産養殖のための種苗認証制度(SCSA認証)》
・SCSA=NPO法人持続可能な水産養殖のための種苗認証協議会
・SCSAは、民間のスキームオーナー
・認定機関(日本)は、SCSAが「FAMIC認定センター」に委託
・FAMIC=独立行政法人 農林水産消費安全技術センター
・SCSA認証には、種苗生産者・養殖業者と流通加工小売業者に対する認証がある
・トレーサビリティが第三者によって証明される
《主な認証項目と主な内容》
・種苗:人工種苗か、トレーサビリティは確実か
・飼育管理:国内外の法に基づいた飼育か
・環境配慮:周辺環境に対する影響が、持続不可能な水準で飼育が行われていないか
・飼・餌料:餌が資源を破壊する水準で作られていないか
・食品安全:生産において、食品に供することに十分な安全性を持っているか
・労働環境:作業者が持続可能な水準で労働を行っているか
・社会経済:組織が認証を維持する能力があり、関係者との関係が持続可能であること
認証制度の立て付けとしての印象は、「SDGs」を意識し、「持続可能性」を念頭にした制度であるとの感想です。
「意識高い系」の種苗生産業者、養殖業者、流通加工など食品工場は、「企業の社会的責任」の観点と社会や株主、消費者に対するアピール材料として「SCSA認証」に取り組む気がします。
しかし、「食品安全」は、人の健康に直結し、国の制度としても「2021年6月からHACCP制度が完全実施」となり、後押しになりました。
しかし、種苗認証制度は、「持続可能性」がメインで、これは、「道義的側面」が強いので、大企業以外や大企業との取引がある生産者以外は、「取り組んだ方がいいのはわかるけど、なかなか自主的に取り組む踏ん切りがつかない」と考えると思います。
国が、SDGsと絡めて、SCSA認証の促進を推奨し、メリットを与えると制度としてブレイクするでしょう。
SCSA認証制度の今後の動向に注目です。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ769号より)
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