元経済産業省の官僚で、現在は、一橋大学大学院教授の岸博幸氏が、ショート動画(TikTok)で、「いい会議とクソ会議」について、語っていました。

 

この動画の要旨を以下に、まとめてみました。

◆いい会議は30分で終わる会議

◆無意味に長い会議は、ほとんどクソ会議

◆本当に大事な意思決定は、少人数で決められる

◆したがって、ごく少数で、30分で終わる会議が「ベストオブ会議」

◆企業のえらい人がたくさん参加して1時間ぐらいやる会議は、時間を潰したいだけ

◆政府の審議会は通常2時間だが、集中審議すれば1時間で終わる

◆大人数の会議は意味がなく、30分あれば十分

◆つまり、殆どの会議は、クソ会議

 

岸先生のおっしゃるとおりで、意思決定に関する会議は、だらだらやっても無意味で、確かに、30分で十分でしょう。

 

ただし、会議には、

・情報周知、情報共有のための会議

・関係者への教育が主目的の会議

・多種多様な意見を出し、挙げさせるための会議

・部下のプレゼン能力を育成するための会議

・報告が目的の会議

などがあるので、このショート動画を視聴する側(受け取る側)の「会議」に対するイメージによっては、異論、反論がありそうです。

 

つまり、岸先生が、恐らくおっしゃりたい「意思決定に関する会議」を「会議」と位置付けるのであれば、「少人数で30分程度」が「よい会議」なのでしょう。

 

しかし、私の経験上、「事前に情報を関係者に周知させておく」のは、難しいと思います。

いくら、会議の事務局(主管部署)が、「会議を開催するにあたって、事前に資料をお配り(社内共有フォルダなど)するので、目を通しておいてください」と呼びかけておいたとしても、会議が始まると、「資料の読み込みの深さ」が参加者によって違い、「議論している次元が違う」ことに気づきます。

 

すると、結果的に、(役職が比較的上位者の)誰かが、「みなさん、ある程度は、資料を見てきているけど、確認のために、概要をもう一度説明してもらってから、審議に入りましょう」と言い出すことになります。

要は、事前に資料を配ったところで、その資料の読み込みレベル、理解レベルが参加者によって違うので、結局、背景を説明することになります。

 

したがって、参加者が同じレベルの理解度で、かつ、同じ次元で、議論が、最初からできる会議は殆どありません。

そのため、会議は、「資料の説明+意思決定」というプロセスを踏むので、岸先生が会議に必要とする時間の1.5倍~2倍掛かるのが、多くの会議の実態ではないでしょうか。

 

「意思決定の場=会議」とするならば、何かを決めるにあたって重要なのは、意思決定するために必要な情報の取りまとめです。

つまり、会議で「意思決定」するために必要なデータの取りまとめ、分析などは、企業であれば、主管部門、政府であれば、事務局の業務なので、意思決定者達の「どんでんがえし」はあるかもしれませんが、実質的に重要なプロセスは、主管部門(事務局)の調査・分析の段階であることに間違いありません。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ777号より)
 

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