2021年12月16日付けの東京新聞が、

「木村花さん自死 フジテレビが証拠提示を拒否 「真相究明に向き合って」母・響子さんが提訴の意向」

という見出し記事を報じていました。

 

記事によれば、(※筆者が記事を一部編集)

◆「テラスハウス」に出演したプロレスラー木村花さんが、2020年に自死した

◆自死の原因は、SNSで誹謗ひぼう中傷を受けたことが原因とされる

◆木村さんの母、響子さんは、2022年中に損害賠償を求めて提訴する考えを示した

◆提訴理由は、フジテレビ等が出演者への安全配慮義務を怠り、自死に追いやったこと

◆木村さんによれば、フジ側が訴訟に必要な証拠の提示に応じていない

◆東京地裁は響子さん側の申し立てを受け、証拠の提示を求める決定をした

◆しかしフジ側は、番組制作上の秘密や個人情報の保護などを理由に応じていない

ということだそうです。

 

この自死を簡単に振り替えると、

・ネットフリックスで木村さんが出演者男性に怒りをぶつけるシーンが配信された

・SNS上で木村さんへの誹謗中傷が殺到した

・木村さんが、精神不安定になり、リストカットをした後も地上波などで放映が続いた

・木村さんは、2020年5月に自死した

という事件です。

 

現時点で、

・誹謗中傷のSNS投稿者の責任を巡っては、民事訴訟で賠償を命じる判決が出ている

・刑事事件として、SNSで誹謗中傷した男性が侮辱罪で立件された

・フジテレビは2020年7月に、出演者に対し不適切行為はなかったと内部調査結果を公表

・BPOは、番組による木村さんへの人権侵害を断定できない

といった結論が出されています。

 

木村さん遺族としては、

・木村花さんがどうして亡くなったのか、未だに納得いかない

・フジテレビ側の内部調査結果は十分ではない

・フジテレビや制作会社の責任の所在を明らかにして、再発防止して欲しい

という気持ちからの提訴でしょう。

 

個人的意見ですが、

・客観的には、フジテレビが発表した調査結果は、内部調査であり、信憑性に欠ける

・木村さんが誹謗中傷を受けることになった演出は誰が決めたのか

・放映後に、出演者が誹謗中傷を受けるリスクと対応は想定していたのか

・出演者がリストカットなど精神的に追い詰められた際、フジ側は適切な対応をしたか

など、遺族側は「真実」を知りたいのは当然です。

 

フジ側は、堂々と、胸を張って「内部調査の通り、不適切な点はなかった」というなら、「東京地裁の証拠保全」に応じるべきです。

応じないことは、台本や未編集動画の証拠隠滅や改ざん、他の出演者、制作関係者との口裏合わせ等を世間から疑われても、文句は言えないでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ787号より)
 

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