2021年10月27日付けのテレビ静岡が、

「冷凍カツオ盗難 漁協職員ら3人新たに逮捕 4人再逮捕 4年前には犯行か」

という見出しのニュースを報じていました。

 

ニュースによれば、

◆静岡県焼津港のカツオ窃盗事件で4人を再逮捕し、3人を新たに逮捕した

◆4人は2021年2月に魚市場から冷凍カツオ約4.5トン(100万円相当)を盗んだ

◆盗んだ4人は2021年4月にもカツオを盗み(再逮捕)新たに3人が逮捕された

◆7人は4年前にはすでに価格の高いカツオを狙い盗難をしていたとみられている

とのことです。

 

ちなみに、焼津漁港は海産物の水揚げ額が2020年には、412億円と日本一。

冷凍カツオの水揚げ量も約89,000トンと日本一だそうです。

漁協の役割は、

・水揚げされた魚を漁協が計量所で計量する

・漁協での計量後に、水産会社を通して水産加工会社に納品される

という仕組みです。

つまり、「漁業者は水揚げした魚を漁協に販売委託し、漁協は魚の収穫量を計測して競りなどで売買し、販売手数料を得る」というビジネスです。

 

今回逮捕された漁協職員は、計量を担当しており、水揚げされたカツオは計量所を通さずに水産加工会社の倉庫に運ばれていたそうです。

水産加工会社の立場で考えれば、「通常ルートより安く仕入れられる」し、漁協職員は、ちょろまかしにより副収入を得られるので、「逮捕された焼津漁協の計量担当者と横流しを受け入れた水産加工会社」は、持ちつ持たれつの関係だったのでしょう。

 

それにしても、漁業者の間では、30年以上前から「焼津では少なく計量される」という噂があったそうです。

トラック輸送などの場合は、計量器にトラックごと乗り、計量され計量伝票がすぐに出力されますが、船による水揚げの場合は、ごまかす場があって、関係者が結託すれば、「バレにくい」という環境だったのでしょう。

 

しばらくは、漁業関係者の間で「焼津離れ」が生じるかもしれません。

これからは、水産物のトレーサビリティなど、透明性のある計量、流通システムがある漁協を選んで漁船は入港するという現象が起きるのかもしれませんね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ777号より)
 

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