2021年6月24日付の読売新聞が、
「空き缶集めに罰則案、ホームレス「集めないと生きていけない」」
という見出し記事を掲載していました。
記事によれば、(※筆者が一部編集)
◆川崎市には、約180人のホームレスが暮らしている
◆川崎市では、「アルミ缶集めを禁止」する条例改正の動きが進んでいる
◆川崎市内のホームレスの半数ほどが缶集めで生計を立てている
◆川崎市では、資源ゴミの持ち去りが長年の課題となっている
◆川崎市によると、アルミ缶の持ち去りは、過去5年平均で約280トン(約2千万円)
◆川崎市は、組織的な持ち去りなどを防ぐ狙いで、条例改正案を9月に提案する
◆この条例改正案では、違反者に罰則を科せる条項を付けている
◆川崎市は、「缶を生活の糧するのではなく、福祉を通じた自立」を目指している
・・・
ということだそうです。
私見ですが、行き過ぎた組織的な資源ゴミの持ち去りは、対策が必要かもしれません。
しかし、暴論かもしれませんが、「資源ゴミの持ち去りで自治会や小中学校の利益が少し損なわれている」かもしれませんが、それ以外で、路上生活者が、一般市民に迷惑を掛けていることは、殆どないと思います。
多くの路上生活者は、一般市民に迷惑を掛けないよう、河川敷やカード下などでひっそりと生活していますし、収集した空き缶の圧縮作業も公園や空き地などで行ってくず鉄業者に運搬して買い取ってもらって生計を立てています。
読売新聞の取材に応じた47才の路上生活者の人は、一時は民間の福祉施設に入ったそうですが、
「(福祉施設は)縛られて監視される気がする。外にいる方が気ままで楽」
と路上生活を選択したそうです。
つまり、生活保護を受けずに「自立」して生活しているのです。
したがって、一般市民からしたら、
・生活保護費を遊興費にばかり費やしている人を先になんとかして欲しい
・生活保護費をピンハネするようないわゆる「貧困ビジネス」を先になんとかして欲しい
と考えている人の方が、「アルミ缶の持ち去り問題」より、優先順位が高い問題です。
川崎市には、約180人の路上生活者がいますが、
・本当は路上生活を止めたい
・生活保護などの社会保障の仕組みや手続きがわからない
という人には、川崎市が目指すように「福祉を通じた自立」を支援すればいいのです。
要は、
「まわりにできるだけ迷惑を掛けずに、路上生活をのんびり過ごしたい」
という人の生活の糧を奪うような条例を制定することを急ぐ必要はあるのだろうか、と思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ756号より)
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