ステルスマーケティング

2021年5月19日付けの東スポウェブが、

「〝ステマ疑惑〟で明暗! 三田友梨佳アナの「弁当事件」と山﨑夕貴アナの「カレーパン」」

という見出し記事を報じていました。

 

記事によれば(※筆者が一部編集)

◆フジテレビ女子アナの〝ステマ疑惑〟が再燃している

◆入社5年目の女子アナが、都内の美容サロンで、無料でサービスを受けていた

◆フジテレビの人気女子アナたちが安易に無料サービスに浸った原因は「世間知らず」

◆フジの女子アナたちは、チヤホヤされ、タダでサービスされる甘い誘惑がある

◆フジのエース女子アナの伝説的な珍言に「お弁当、温まってないんですか?」がある

◆一方地方国立大出身の女子アナは、庶民派で、局内で再評価されている

・・・

ということです。

 

色眼鏡で記事を捉えてはいけませんが、大衆娯楽紙的な要素の強い「東スポ」ですから、そもそも、記事をそのまま鵜呑みで理解するのはよくないでしょう。

しかし、フジテレビの女子アナに限らず、この記事にあるように一般論として、

・お坊ちゃま、お嬢さま育ち

・小さい頃からイケメン、美人

・親族に有名人、著名人がいる

・生まれ育った家が裕福

・幼稚園、小学校からエリートと言われる学校で教育を受けた

・まわりから「すごい」「天才」と呼ばれる環境で育った

といった条件が揃っていれば、たいていは、「一般的には特別なことを普通である」と「勘違い」するでしょう。

 

よく、バラエティ番組で、家庭が裕福なお嬢さまタレントが、

「お年玉は、毎年、祖父から10万円をもらっていた」

と平然と答え、まわりを唖然とするシーンを目にすることがあります。

もちろん、バラエティ番組の特性を考えれば「演出」として大げさに表現している部分もあるとは思います。

しかし、自分だけでなく、まわりの友達も裕福な家庭で育っており、「お正月には毎年家族でハワイに行く」、「衣服は殆どオーダーメイド」、「家にお手伝いさんがいる」・・・といった環境だと、「ふつうじゃないことをふつう」という感覚になるのは、当然でしょう。

 

フジテレビ女子アナの話題に戻りますが、フジテレビでは、

・美容室などで高額なサービスを無料で提供された

・美容室のSNSに常連客であることを掲載された

・女子アナ自らのSNSに美容室の一般の利用者であるかのように投稿する

といった行為について、

「弁護士などの専門家にも確認のうえ、いわゆるステルスマーケティングには該当しないと考えております」

と判断しているそうです。

 

法律に詳しくないので、あくまでも私見ですが、

「高額なサービスを無料で提供してもらい、見返りにお店のSNSや自分のSNSで、“これは広告です”旨の記載や宣伝が無くお店やサービスを紹介する」

ことは、どう考えても、公平性を欠く「ステルスマーケティング」でしょう。

 

仮に、

「一般のお客様のように通常のサービス対価を支払っている」

という状況で、お店や自らのSNSで紹介するのであれば、「一般の消費者と立ち位置は一緒」なので、公平性は担保されます。

しかし、対価を支払っていないのだから、SNSの投稿内容にバイアスがかかっていると考えるのが通常でしょう。

 

フジテレビ女子アナの採用基準がわかりませんが、

・モデルやタレント出身

・家柄のよいお嬢さま出身

・ミスコン出身

を積極的に採用する特徴がある気がします。

これらの条件だと絶対そうなるとは言いませんが、学生時代からまわりにチヤホヤされて来たことは間違いないでしょう。

したがって、「おごるよ」、「タダでいいよ」などといった扱いを受けてきた彼女たちにとっては、「なぜ、この行為が世間から非難されなければならないのか」、おそらく、すぐには理解できないでしょう。

 

私の経験で思い出深いのは、30代前半の頃に、女医、薬剤師の女子グループと合コンしたときのことです。

女子グループのひとりと以前から接点があったのが私で、その女友達から「きさくな男性達と飲みたいから人を集めて」と依頼され、「要望にそって(笑)」、「人を見下さない」、「自慢話をしない」メンバーを集めました。

女友達から聞いた結果は、

 ・居酒屋での合コンは新鮮

(ふだんは、高級ホテルのレストランなどが合コン会場らしい)

 ・話しを聞いてくれる男性ばかりで楽しかった

(聞き役が得意な男子を厳選したから当然)

 ・仕事の話しではなく、趣味の話しが面白かった

 (仕事より、趣味に生きる仲間を集めたから当然)

・・・

と概ね好評でした。

しかし、ひとつ苦情があって、それは、

「まさか会費を請求されるとは思っていなかった」

というものでした。

合コン費用は、男性と女性を「7:3」にしたのですが、彼女たちには、これが不満だったそうです。

 

個人的には、「女子は無料」でもいいのですが、これまでの経験上、それだと、これまでに参加した女性たちは、「少し負担させて下さい」という方が多かったので、「7:3」の費用配分にしていたのですが、「チヤホヤされ女性無料に慣れている人たち」には、「なんとケチくさい男性陣」と思われたようでした。

 

またまた、話しをフジ女子アナに戻しますが、「世間知らずのお嬢さまキャラ」で、女子アナをタレント扱いするならば、「世間一般と感覚がずれている」ことは武器になるでしょう。

しかし、アナウンサーの本分は、時事情報や生活情報を正しく視聴者に伝えることです。

その上で、感想や意見を少し挟むわけですが、一般常識・感覚に欠けた人のアナウンスほど信頼性の低いものだと言うことを放送局は認識して、人材を採用してもらいたいものです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ751号より)

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