2021年9月23日付けのNHK NEWS WEBが、
「米五輪・パラ委 北京五輪・パラ目指す選手にワクチン接種義務」
という見出しのニュースを報じていました。
記事によれば、(※筆者が一部編集)
◆アメリカオリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)は、新ルールを発表した
◆北京オリ・パラ代表を目指す選手は、COVID-19のワクチン接種を義務化した
◆2021年12月1日までにワクチンの接種証明の提示を選手に要求する
◆医学的な理由や宗教上の理由で接種できない人に関しては免除も認める
◆しかし、未接種者には、検査による陰性証明が毎日必要となる
◆USOPCは東京オリ・パラ2020では、選手の権利を尊重するとして義務化は見送った
◆東京オリ・パラでは、USOPCが派遣した613選手中およそ100人が未接種だった
◆USOPCは、2022年の北京オリンピックに、およそ240人の選手を派遣する予定
◆義務化の理由について「選手やスタッフに安全な環境を提供するため」と説明している
とのことです。
さらっとニュースを読めば、
「今の時代、当たり前の処置だ」
「選手・スタッフの安全はもちろん、他国選手団、北京市民の安全も考えれば当然だ」
と気に留める話ではないかもしれません。
しかし、冷静に「理屈」で考えると、矛盾があります。
USOPCは、「ワクチン未接種者には、陰性証明を毎日求める」とのことですが、それなら、なぜ「ワクチン接種者には、陰性証明を求めない」のでしょう。
ワクチン接種は、多くの方がご存知のように、
・コロナウイルスの発症を抑制する
・コロナウイルスの重症化を抑制する
効果はあります。
しかし、「コロナウイルスの感染を予防する効果」は、ありません。
したがって、「ワクチン接種者=陰性」ではありません。
つまり、「ワクチン接種者であっても陽性」の可能性は、理論上、未接種者と変わらないと思います。
最近の日本では、ワクチン接種者が、国民の半数を超えたため、過度な外出を控えていた人の外出頻度が増えているそうです。
そのため、「コロナウイルスに感染していても症状が抑えられているため、自覚症状がなく、こうした人から感染する人が増えている」という分析があるそうです。
酷な表現をすれば、歴史上、「ゼロリスクのワクチンはない」のです。
たとえば、インフルエンザワクチンは、
・ワクチン接種が原因で、体調が悪くなり、最悪、死亡する人
・ワクチン接種をしても、感染し、発症し、重症化し、死亡する人
が一定数存在することは、事実です。
日本の場合、インフルエンザを発症する人は、年間で約2000万人といわれています。
そのうち、医療機関に行く人が、半数の約1000万人で、インフルエンザで亡くなる方は、約1万人以上です。
だが、しかし、こうした「事実」はありますが、私が、USOPCの幹部の立場だったら、同様の措置(ワクチン接種の原則義務と未接種者への陰性証明提出)をとるでしょう。
私たちは「正しい認識」として、「ワクチンを接種すれば、他人に感染させることはない」という誤った認識を持たないことが大事なことだと言えるでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ769号より)
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