新型コロナウイルスが出現して以来、一般人の関心が高まった室内の換気。

私は、マネジメントシステムの改善や審査を仕事にしているので、その関係で事務所、施設、工場などの設備管理、空調に使用されているフロンの管理、食品工場や病院における陰圧、陽圧の管理などについて、知識としては排気や給気について知っていたものの、新型コロナウイルスによって、「なるほど、そうなんだ」と学ぶことが多いです。

 

例えば、北海道大学の林基哉教授らがまとめた

「クラスターが発生している病院の半数で、換気不十分」

という調査結果です。

つまり、換気が不十分なことにより、「感染が拡大したのではないか」と言われています。

 

去年3月から、ことし2月にかけて新型コロナウイルスのクラスターが発生した全国8つの病院を訪問して、換気がどのように行われていたのかを調べました。

 

林教授の研究グループが調査したのは、2020年3月から2021年2月までに新型コロナのクラスターが発生した8つの病院の調査結果。

調査の結果、4つの病院では、換気を担う設備が、

◆老朽化などが原因で性能が低下していた

◆夜間は、節電のため換気設備が停止していた

◆定期的に節電のため、停止していた

・・・

といったことがわかったそうです。

 

研究グループが実施した実験によると、病室の飛沫が廊下に飛散し、ナースステーションや他の病室に届いたそうです。

私たちは、接触感染や対面型の飛沫感染には、コロナ禍で習慣化しています。

また、室内については、例えば、会議でも定期的に休憩時間を取って、窓を全開にするなど換気をしています。

しかし、同じ建屋の施設内という視点では、「建物の構造上、換気・給気はしっかり設計されているのだろう」ぐらいに捉えて、一般的には、そんなに気にしていないように思います。

つまり、施設、特に、感染者が入院している病院においての排気・給気設備の管理はこれまで以上に重要であると言えるのでしょう。

 

ちなみに、一般的なオフィスビルについては「建築物衛生法」があり、厚生労働省は、新型コロナウイルスの対策に必要な換気の量として「1人あたり毎時30立方メートル」という目安を示しています。

しかし、「病院向けの換気基準」は、現状、設けられていないそうです。

 

環境マネジメントシステムを導入している組織では、「無駄な電力削減」に取り組んでいますが、こうした衛生知識に配慮せずに削減に取り組むのは問題です。

適切な換気のための設備管理は、どうあるべきか、組織内で、設備管理基準、点検頻度、環境測定などを今一度、見直すことが大事ですね。

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