組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。
このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。
今回のテーマは、「内部監査と認証審査の指摘」について。
ISO認証審査で不適合を検出しても、指摘しづらい指摘があります。
どのようなケースかと言えば、
・組織が実施する内部監査ですでに指摘されているケース
・マネジメントレビューで、対策することが指示されているケースです。
例えば、認証審査で、「組織の手順書に従った検査が実施されていない」という事例を見つけたとします。
しかし、組織が実施した内部監査が、認証審査の1ヶ月ほど前で、内部監査でも同様の指摘がされている場合、ケースバイケースではありますが、一般的には、認証審査では、指摘として起票しません。
なぜならば、時期的に、組織でその指摘に対する是正処置を実行中というケースが多いためです。
すでに、組織が、自ら問題点を見つけ、再発防止を取っている事象について、認証審査で指摘しても、結果は同じだからです。
したがって、このような場合、認証機関の審査員は、
・内部監査の再発防止が適切かどうか
という観点で検証し、問題なければ、組織の内部監査で指摘された指摘と同様の指摘は、起票しません。
ただし、
・内部監査で指摘はされているが、まだ、その是正処置が確認できない場合
・内部監査の指摘について、是正処置と有効性確認が完了している場合
は、ケースによりますが、指摘することになります。
前者の場合は、認証審査で「即指摘」ではなく、おそらく、次回審査チームへ、検証することを申し送りするのです。
後者の場合は、組織が「是正処置は有効性確認も含めて完了」とした上で、時期的に、その後の事例で、同様の問題を認証審査で見つけるのですから、「再発している」わけです。
したがって、「是正処置が有効ではない」として、認証審査で指摘することになるでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ757号より)
【好評発売中!】
『ISOの復権 マネジメントシステム認証制度が社会的価値を持つために必要なこと』
(ブイツーソリューション刊)
http://www.v2-solution.com/booklist/978-4-434-26285-2.html
“できるビジネスマンのマネジメント本”(玄武書房)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
Twitter:https://twitter.com/ariga9001