2021年7月2日付けの時事通信社が、
「三菱電機、果たさぬ説明責任 不祥事連鎖、内向き体質が温床」
という見出しの記事を報じていました。
記事によれば、
◆三菱電機は、新たに発覚した検査不正問題について記者会見を開いていない
◆三菱電機は、不祥事のたびに再発防止を約束してきた
◆記者会見を開かないのは、過去の教訓を生かさない内向きの企業体質が露呈した
◆失墜した信頼を取り戻すには、不祥事の温床となっている体質の刷新が欠かせない
◆6月29日に開かれた株主総会では、検査不正については説明しなかった
◆検査不正について、公式に発表したのは30日夜になってから
◆公表内容は、問題点を列挙したものにとどまり、説明責任を果たそうとしていない
・・・
ということです。
(※7月2日午後4時に杉山武史社長が記者会見を開くと発表)
この「三菱電機の検査不正(長崎製作所)」について、私は、コラムで、
(※2021年6月30日付けのコラム:http://blog.logcom.jp/?day=20210630 より)
(省略)
楽観的に捉えれば、「こうした検査不正や不備があぶり出されるような社内体質になってきた」と「社内改革や体質改善が図られてきている途中」と捉えることもできるでしょう。
(以下省略)
と考察しました。
つまり、数十年間にわたって、検査不正が実施されてきたということは、平成時代までの三菱電機なら「見て見ぬふり」をされてしまっていたと思います。
今回の検査不正は、7月1日付の各メディアが、
・偽装された数値を自動的に作成するプログラムが使われていた可能性が高い
・この不正は、1980年代から使われていた可能性がある
との報道をしていました。
つまり、検査不正は「事務的なミス」や「検査担当者の認識不足」ではなく、「顧客の指示通りに行う検査の手間などを省く」ことが目的であることが高い不正です。
したがって、「長期間にわたり、組織的な不正が計画的に行われていた」可能性が高く、経営陣の説明責任が、これまでの不祥事以上に必要な問題なのです。
サラリーマン社長や役員ばかりになり、自分の時に問題が発覚すると「責任を取る」ことになるので、「貧乏くじを引いた」という感覚に陥り、有耶無耶にして、先送りしてきたのだとしか思えません。
官僚組織もそうですが、大企業になると、減点主義で出世が決まる面があるので「無かったことにしよう体質」に組織がなるのかもしれません。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ757号より)
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