メジャーリーグは、2021年6月21日(日本時間は6月22日)の試合から「粘着物質を使用した不正投球の取り締まり」が強化されました。
この取り締まり方法を巡って、問題点が顕在化してきているようです。
取り締まりが強化されたされた初日は、ちょうど、パドレス所属のダルビッシュ有投手の先発登板の日でしたので、BSでの中継を少し見ました。
中継していたNHKのアナウンサーの解説では、先発投手は、5回までに2回、審判からのチェックを受けるシステムになっているそうで、1回の投球が終わり、マウンドからベンチに戻るダルビッシュ投手の手のひら、グラブ、キャップを審判が確認しているシーンが映し出されていました。
ルールだからしょうがないとは言え、なんだか「不正を疑っているような取り調べ」にテレビ越しからは感じました。
試合後の記者会見で、ダルビッシュ投手は、不正投球の監視について、「問題ないとわかっていても緊張した」と答えていました。
つまり、「やましいところがない」と自信を持っていても、複数の審判から、身体検査を受けることはリズムが狂うわけです。
日本時間の6月23日のフィリーズ―ナショナルズ戦で、ナショナルズで先発したシャーザー投手が、登板中に3度の粘着物質のチェックを受け、怒りをあらわにしたそうです。
シャーザー投手と言えば、3度もサイ・ヤング賞(日本で言う沢村賞)を受賞している名投手です。
しかも、イニング間ではなく、「4回の登板中にチェック」が入ったそうです。
メディアの報道では、「相手チームの監督が要求すれば、登板中でもチェック」できるそうです。
うーん、このルール、見直しが必要でしょう。
現在、試合を「合法的に」一時止める方法としては、
・タイムを取る
・代打を出す
・ピッチャーを交代する
・判定に関し、チャレンジができるシーンでチャレンジする
・・・
と言った方法があります。
これらの「試合の一時停止」は、戦術的に問題ないし、選手も、野球ファンも「当然のルール」として捉えます。
しかし、今回の「不正投球の監視」の一環として「相手チーム監督の要請に基づいて登板中にピッチャーをチェックする」というのは、たとえば、サヨナラの可能性がある緊迫する場面で、「身体検査」をすれば、試合に水を差しかねません。
要は、プレーしている選手はもちろん、野球ファンも置き去りの行為なのです。
つまり、現在のチェック方法は、「相手チームが恣意的に試合を中断することができる」ので、公平性も欠きます。
ダルビッシュ投手に対して、行っていたチェック方法もありですが、主審が、ランダムに、投球をキャッチした捕手からボールを受取り、不正がないかチェックすればいいと思います。
また、仮に、相手チームの監督が、審判にチェックを要求できるなら、「チャレンジ」の仕組みのように1試合あたりの回数制限が必要です。
ただ、そもそもは、ダルビッシュ投手がSNSを通じて、主張するように、「メジャーリーグの公式ボールを滑らない仕様に改善する」か、「現在のものより、もっと滑らない効果があるロージンバック」をメジャーリーグ機構が用意するべきです。
他の報道だと、メジャーリーグのボール製造会社は、現在、メジャーリーグ機構の下部組織となっているようで、すぐに他のメーカーに切り替えるのは、難しいようです。
ちなみに、プロ野球のボールより、メジャーのボールは、表面が滑るから、日本人投手は、特にメジャーに行くと、日本時代より、「ぎゅっと球に力を込めて握る」ので、肘を故障しやすいらしいのです。
メジャーリーグ機構は、今シーズンが、極端な“投高打低”傾向にあるので、「不正投球の取り締まり」に躍起になっているようです。
しかし、その前にやることがあるだろ、と多くのメジャーリーグファンが思っているに違いありません。
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